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※この記事では3DS用ゲームソフト『RPGツクール フェス』の他、プレイ用の3DSダウンロードソフト『RPGツクール フェス プレイヤー』も扱います。 RPGツクール フェス 概要 主な特徴 評価点 問題点 総評 余談 RPGツクール フェス プレイヤー 概要(プレイヤー) 機能説明(プレイヤー) 評価点(プレイヤー) 問題点(プレイヤー) 総評(プレイヤー) 余談(プレイヤー) RPGツクール フェス 【あーるぴーじーつくーるふぇす】 ジャンル コンストラクション 対応機種 ニンテンドー3DS メディア 3DSカード/ダウンロードソフト 発売元 角川ゲームス 開発元 ジュピター 発売日 2016年11月24日 定価 パッケージ版:5,800円ダウンロード版:5,300円(各税別) 判定 なし ポイント 『DS+』から更にクオリティ向上、手堅い作りに携帯機としては約6年ぶりにファンタジー素材が復活基本的な感覚はDSに近いためややしょぼいオンライン投稿システムのおかげで目標を立てやすい ツクールシリーズリンク 概要 RPGツクールシリーズの携帯用作品。もうないと思われていた『RPGツクールDS+』、約五年振りの続編。 舞台を3DSに移し、開発を外注にするなどの変更点はあるが、雰囲気などの多くはDSを元にしている。 相変わらず不具合やバグはあるものの、これまでのシリーズのように普通にプレイしていても遭遇するレベルのものは少ない。 前作『DS+』は現代RPGをメインで制作するツールだったため、ファンタジーRPGを待ち望むファンにとっては本作が実質的に『DS』の改良版といっていいものとなっている。 さらに本作は『DS+』からオンライン機能を強化し、『RPGツクールフェス プレイヤー』という無料のプレイ用ソフトも配信されている。 これにより、家庭用版シリーズでは初めて他プレイヤーに配信出来るようになった。 主な特徴 基本素材がファンタジーに戻った なお、前作『DS+』で作ることが出来た他ジャンルのゲームについては、同作の素材が無料で配信されているので、さほどハードルは高くない。 CS版としては『5』以来の変数の復活 長年のツクラーからみるとようやく戻ってきた、といったところ。使い方は難しいが仕組みさえ理解すればゲームの幅を一気に広げることが出来る。 作品データ改変に関する仕様の変更 『DS』『DS+』で作品データを改変されたくない場合は、パスワードの設定が必要だったが、今作ではデータ改変の有無設定となったことで管理の手間が大幅に改善された。 データ改変できないに設定すれば手あたり次第パスワード入力してロック解除される心配もなくなる。 その代わり作品内でクリア特典として、データ改変できるように解除パスワード公開といった事はできなくなった。 特に作品制作時に解除パスワードを忘れて続きが制作できなくなるといった事故がなくなったのは大きい。 作品保存数が本体1台に付き16作品と大幅増加。 制作用データとプレイ用データの枠を確保しやすくなった。 後述する『RPGツクールフェス プレイヤー』と併用すればプレイ専用作品をさらに16作品保存できる。 特技のダメージの仕様変更 設定できるパラメータに魔力(魔法攻撃力)や魔法防御力といった要素が追加され、特技のダメージにパラメータの影響を受けるようになった。 MPを消費する「魔法」のダメージは魔力(魔法攻撃力)と魔法防御力の影響を受け、HPを消費する「必殺技」のダメージは物理攻撃力と物理防御力に影響を受けるようにダメージ計算式が大幅に変更された。 『DS』『DS+』では、特技のダメージがレベルやパラメータによらずほぼ一定だったが、この仕様変更により序盤で覚えたダメージ系特技でも後半まで使えるようにする事も可能になった。 これにより物理防御力が高いが、魔法防御力は低い防具といった特徴のあるものも製作可能となった。 技にカットインが付けられるようになった。 当初は「~~を唱えた」という固定メッセージが出ていたが、現在は廃止に。 オンライン投稿機能の実装 完成させた作品をオンラインで公開出来るようになった。 無料でダウンロード出来る『RPGツクールフェス プレイヤー』を使えば、ソフトを持っていなくてもプレイ出来る。かつてのDSにおける通信機能をより強化した形となった。 ただし作品の投稿を無料で出来るのは一人に付き一作品だけ。それ以上は課金が必要となる。 アップデート要素の追加 DLCによるグラフィック素材配信の追加。 無料のものと有料のものがある。版権作品のものも配信されている。 作品の投稿が可能であり、3DSを持っていれば誰でもプレイが出来る。 不具合修正もある程度行われている。 評価点 基本的にはまともにプレイ出来る。 『DS』にあった数え切れないバグや深刻な容量不足など避けようのない問題や、『DS+』にあったアイテム二重消費などのややユーザーが不便に感じるバグやファンタジー素材全廃…などといった痒いところに手が届かない問題はなく、ソフトとして充分な完成度を保っている。 廃止されていた変数の復活、属性概念の強化など、様々な機能の復活もなかなか嬉しいところ。 当たり前と思うかもしれないが、これまでが酷かっただけに、今までに比べて安定感があるというのは確かな強みとなっている。 フリーズバグはあるが、これは他のゲームでも起きることがあるものであるため、本作に限って下手に突付くようなことでもない(勿論ないに越したことはないが)。 変数復活による自由度の拡大。 発売時期に流行っていた脱出ゲームは勿論、アクションゲームなども作りやすくなった。 この変数は装備のパラメータや特技のダメージにも設定でき、イベントで成長する武器防具や特技のダメージアップといった芸当も容易になった。 オンライン投稿機能によるモチベーションの維持。 オンラインコンテストなども行われているが、本作でも作品はオンライン経由で送ることが出来るうえ、『DS』のようなDPといった縛りもなく、これまでよりハードルが非常に低い。 コンテストではツクールコンテストでは定番とも言える「賞金」も出る。 現在ではサービス自体が終了してしまったが本体機能によるSNS、『Miiverse』とも相性が良く、公式コミュニティは人気制作者による作品解説やアドバイスを求める投稿などで賑わっていた。 DLCを加味すると幅が広い素材数 有料ではあるが、他社コラボの素材をはじめ、「現代ホラー」などといった変化球的なものも。 フェス限定有料素材の萩原一至先生の描き下ろしキャラクター「ツクモン」も配信されていた。 PC版の旧シリーズのグラフィックや音楽素材の一部が配信されていた。値段はまちまち。 なお、悪名高い『DS』の素材も有料で配信されている。素材だけは良いと言われていただけに、汚名返上の要素と言える。 アップデート出来るようになった。 開発が外注のためか頻度は少ないが、家庭用版としては不具合に対する最低限のサポートが初めて行われている。 発売初期の「容量を2倍に増やす」、「メッセージの容量消費を文字数に応じた可変式にする」アップデートが印象的な事例と言える。 『プレイ』もしやすい 今までの家庭用版ツクールは事実上狭いコミュニティでしかプレイさせることができなかったが、本作はオンライン対応したことで一気にプレイ出来る幅が広がった。 問題点 PC版『MV』からの使い回しがやや多い。 グラフィック素材や、作成可能なアイテムやモンスター等の数が少ない。 背景素材が今一足りないことに加え、アイテムや敵などといった要素の作れる数もボリュームを見るとやや少なめ。 戦闘の問題点 テンポがやや悪い。ボタンを押しっぱなしにしてようやく普通かというくらい。 勝利演出は一々「WIN」というカットインと立ち絵が出てくるため、地味に時間がかかる。 また用語の変更や不要メニューの非表示ができないので現代モノなどを作る際には微妙な違和感がでてくる。 本作にて新規に設定できるようになった属性設定は制約が強く、自由度が低い。 属性は数、ダメージ倍率は勿論の事、単独属性としての強弱設定ができず、固定化された属性間の相関を余儀なく適用される。 属性はコンシューマー版としては『3』の内容と似ているが、相関の関係で「強い属性」と「弱い属性」が成り立ってしまっているため、初心者には本作の方が扱い辛い。 デフォルトの戦闘がフロントビューというのも古臭さを助長している。 『MV』では出来たサイドビューへの切り替えも、携帯機という土壌のせいか出来ず。しかしそれを差し引いても本作のフロントビュー戦闘はビジュアルを含めてやや時代錯誤感がある。 モンスターデータ作成上の問題点 モンスターのパラメータ設定に魔法攻撃力に相当する項目がない。 モンスターが攻撃魔法を使うと魔力0扱いの魔法攻撃となるため、プレイヤーの使う攻撃魔法と同じ数値設定をすると魔力数値の分、非常に弱く感じてしまう。 通常攻撃と同時に状態異常を付与する攻撃が、必ず状態異常付与されていた『DS』『DS+』と違い、状態異常付与成功率が設定されているが、この成功率は変更不可。 状態異常成功率は毒といった高いものでも50%なので通常攻撃と状態異常付与メインのモンスターが作りにくくなっている。 『効かない特技』が6種類までしか設定できず、それ以上の特技に耐性を持たせることができない。 そのため、ゲームバランスを考慮すると、味方側が使うことのできる攻撃補助・ステータス異常系特技の数が限られてしまう。 『有効な状態異常』の設定に関しては個別で可能だが、攻撃力ダウンや防御力ダウンに関しては設定できない。 モンスターのドロップ率の設定率を任意の値に指定できない。 『1%・20%・50%・100%』と極端な設定しかできない。1%だとかなりのレアドロになり、20%だとドラクエの薬草並みに落としまくる。 禁止ワードがある オンライン機能ありきなため仕方ないとはいえ、そういった意図がないものにまで適用されることがあるため面倒くさい。 戦闘のあるRPGでは恒常的に使用するであろうキーワードも禁止扱いされる(*1)ため、ネーミングの幅が狭まっている。 あくまでビジュアルのベースに『DS』を利用しているため、目新しさがない。 本作を評価しづらい大きな理由の一つ。これまでのシリーズは毎回システムを大きく変えていたが、3作品ほぼ同じインターフェースを元にした点についてはやや批判が多い。 PC版でいくらでも自由度の利くバージョンが多数リリースされている2016年という年代を考えると、新機能搭載の新作といえど、目新しさに欠けるのはやはり万人向けの仕様とは言い難い。 『DS』が最初から良ければ…と考えてしまうとガッカリしてしまううえ、やはり全体的に古臭さも否めない。 なお、各種素材自体はほぼ全てフェスとして新装されている。先の戦闘や製作時のインターフェースも当然込みである。問題は製作したゲームの雰囲気自体はいかんせん変わっていないということである。 特に人物系はPC版とは違いデザイナーが変わっていないため、『2000』→『2003』(*2)の時に近い印象も受ける。ただしこのおかげで過去の『DS』『DS+』の素材と合わせても違和感がないため、一概に悪いとも言えないのだが。 初心者でも取っ付き易い内容になっていない。 特にこれまで追加が見送られてきた変数は説明不足で、多くのプレイヤーが変数の使いこなしに難儀している。 そのため買ったはいいが、制作を諦めてしまうツクラーも多い。もっともこれはこれまでのシリーズにもあったことだが、せめてもう少しヘルプの機能が充実していれば…。 せっかくアップデートを導入したのにほとんど不具合修正・仕様変更をしない。 発売から一年の間に行われたアップデートは四回。その内一回は公式コンテストへの対応なので実質三回。 同時期に出た『MV』と比べれば歴然の差で、これ自体はやはりガッカリする他ないポイント。 PC版でも外注作品に関してはかねてよりアップデートは消極的だった。そのため外注製であることが本作の評価をあげづらくしているのかもしれない。 目立ったものは概ね修正されたとはいえ、マップ制作でのフリーズバグなどフリーズするバグが残っている。 ゲーム中のバグを集めたものをゲームとして作り、プレイヤーに注意喚起する作品も投稿されている。 立ち絵の汎用性の低さ カットイン等に使用される立ち絵には武器が写っている。 このため、剣士グラフィックのには剣以外を装備可能にし辛いなど、汎用性が低い(*3)。 ちなみに、「XP」でも同様、立ち絵に武器が写っていた。 通信にインターネット接続が必須になったことによる作品データ移動の制約 本作ではローカル通信は非対応。また作品保存場所も本体のみでゲームカード内に別枠でデータを保存する事もできない。 これにより『DS』『DS+』ではできたゲームカード内への作品のバックアップやインターネットを使わずに身内同士での作品交換ができなくなった。 ツクールフェスの通信コンテンツサービスが終了してしまった現在では、作品の受け渡しが事実上不可能になった。 総評 「ようやくまともに遊べるようになったツクールDS」というべき作品。 これまでと比べると遭遇必至の致命的な不具合などはほとんどなく、気楽に作って気楽にプレイ出来るコンストラクションゲームとなった。 ただしプレイ中のインターフェースなどの時代遅れな感覚は否めず、あまり派手なゲームは望めない。 一方、凝ろうと思えば家庭用版のツクールとは思えないような特殊システムや、細かいイベント設定も可能となっている。 他のプレイヤーの作品を参考にしやすくなったのも大きく、総じて家庭用版として理想的なところに到達したと言えよう。 惜しむらくはある程度、ツクール作品に触れているツクラーメインで初心者に向けた説明やフォローが足りないところかもしれない。 余談 任天堂の広報番組「ニャニャニャ ネコマリオタイム」でも紹介された。元より自社以外のソフトも紹介していたとはいえ、任天堂直々に取り上げたことについて、ツクールファンの間ではそれなりに驚かれた。 PC版の『MV』系列の規格に調整した本作の素材がsteam及びDEGICAツクールストアで販売されている。 2023年3月28日9時に3DSシリーズの「ニンテンドーeショップ」サービスが終了し、本作のDL版やツクールフェスプレイヤー、素材の追加コンテンツの新規ダウンロード(有償、無償共)も終了した。 これに合わせ2023年3月31日15時をもってツクールフェスのサーバー停止(通信コンテンツのサービス終了)が行われた。 RPGツクール フェス プレイヤー 【あーるぴーじーつくーるふぇすぷれいやー】 ジャンル コンストラクション 対応機種 ニンテンドー3DS メディア 3DSダウンロードソフト 発売元 角川ゲームス 開発元 ジュピター 配信日 2016年11月16日 定価 基本プレイ無料(ソフト内購入あり)(*4) 判定 なし ポイント 家庭用版RTPのようなもの 概要(プレイヤー) 『RPGツクール フェス』でツクられたゲームを遊ぶためのプレイ用のソフト。基本プレイ無料。 一部のPC版ツクールで配布されていたランタイムパッケージ(RTP(*5))に近い。 機能説明(プレイヤー) ゲームプレイ 「ゲームのダウンロード」や「ダウンロードコンテンツ」でDLした作品を遊ぶ事ができる。 ゲームは16本まで保存可能。RPGツクールフェス本体とは別枠なので併用すれば最大32作品分保存できる。 ゲームのダウンロード インターネットへ接続し、製品版ツクールフェスのユーザーが投稿したゲームをダウンロードする。 「みんなの作品」では各ユーザーが投稿した多数の作品が並ぶ。 過去一週間のDL数や評価数でソートする「DL/7日」と「評価/7日」、コンテストに入賞した「殿堂入り」の他、新旧順や総合DL数やジャンルでの「絞り込み」、タイトルや作者名やIDから直接調べる「検索」といったものから作品を選ぶ。 ダウンロードしたゲームであれば5つ星段階の「評価」や、卑猥な表現や著作権に触れる違反なゲームの「通報」も可能。 「コンテスト会場」では現在開催中のコンテスト投稿作品を選ぶ。 ダウンロードコンテンツ DLC素材のデータや有料作品をダウンロードできる。 RPGツクールフェスプレイヤーの最新データの更新に加えプレイ用のDLC素材(無料)をDLしないと追加素材を使った作品はプレイできない。新素材が出る度に更新する必要がある。 オプション BGMと効果音の音量設定ができる。 評価点(プレイヤー) フェス本体を買わなくてもネット環境さえあれば作品を遊べる。 ゲームサイズや機能が制限されていた『ツクールDS』のDPプレイから大きな進歩と言える。 ツクールDS(+)にもネット経由での作品投稿はあったが、あちらはツクール本体のセーブ枠を消費する必要があったが、本作はフェス本体と別枠で保存可能。フェス本体所持者でもお気に入り作品の保管目的でプレイヤー側に保存といった事も可能。 遊ぶ分には特に問題なし。大きな不具合がある訳でもない。 ツクゲー内のフラグミス等でイベント進行不能になってもスタートボタンで強制終了できる。 問題点(プレイヤー) ダウンロードして保存できるゲームは本体1台に付き16本まで。 DLCで保存枠の拡張……は何故かできない。絶好のポイントだとは思うのだが。 フェス本体と別枠なので併用すれば本体1台に付き最大32本保存できるようにはなる。 1つのゲームのセーブデータは3つまで。ゲームジャンルによっては不便である。 ユーザーモラルの問題点だが、みんなの作品を一週間ソートで検索するとトップに不快な表現の作品が並ぶ事が多い。 禁止ワードがあれだけ設定されているにもかかわらずである。 通報機能があるものの作品のDLが必要なため、わざわざDLしないといけないのも原因。イタズラ防止と思われるがこれではタイトルや説明だけで危険なものが減らない。 それが原因なのか、週間DL順に並べるとそういった説明の作品が上位に並ぶという本末転倒な事にも繋がっている。 総評(プレイヤー) ツクールゲームを遊ぶためのプレイヤーとしては最低限の機能が保たれており、検索機能も完全一致で特定できるのでさほど困る事は無い。 余談(プレイヤー) 「ソフト内購入あり」との記載はあるものの、有料作品が配信された事は一度もないままサービス終了してしまった。 他社コラボ素材の配信もあったことから、それらの素材を使用したツクールフェス限定のRPG販売が計画されていたのではと推測される。 後続の『RPGツクールMV Trinity』でもプレイ専用のソフトが配信されている。 発売から6年近く経った頃になって突然、公式がPC用の作品検索エンジンを公開した。 公開日より前の作品だけ載っており、それ以降の作品は追加されていない。 2023年3月28日9時に3DSシリーズの「ニンテンドーeショップ」サービスが終了し、本作やフェス本体のDL版、素材の追加コンテンツの新規ダウンロード(有償、無償共)も終了した。 これに合わせ2023年3月31日15時をもってツクールフェスのサーバー停止(通信コンテンツのサービス終了)が行われた。 公式発表によればツクールフェスのサーバー停止告知の時点で発売からの6年間で56,000以上のタイトルが投稿されたとされている。
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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 シミュレーションRPGツクール タイトル シミュレーションRPGツクール 機種 プレイステーション 型番 SLPS-00876 ジャンル ツール 発売元 アスキー 発売日 1998-9-17 価格 5800円(税別) タイトル シミュレーションRPGツクール エンターブレインコレクション 機種 プレイステーション 型番 SLPS-03346 ジャンル ツール 発売元 エンターブレイン 発売日 2001-11-29 価格 2800円(税別) 【TOP】【←prev】【SEGA SATURN】【next→】 シミュレーションRPGツクール タイトル シミュレーションRPGツクール 機種 セガサターン 型番 T-2106G ジャンル ツール 発売元 アスキー 発売日 1998-9-17 価格 5800円(税別) RPGツクール 関連 Console Game SFC RPGツクール SUPER DANTE RPGツクール 2 PS RPGツクール 3 シミュレーションRPGツクール RPGツクール 4 SS シミュレーションRPGツクール PS2 RPGツクール 5 RPGツクール Handheld Game GB RPGツクールGB うちゅう人田中太郎でRPGツクール GB2 GBA RPGツクール アドバンス NDS RPGツクール DS RPGツクール DS+ 3DS RPGツクール フェス 駿河屋で購入 プレイステーション セガサターン
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今日 - 合計 - RPGツクール5の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月12日 (金) 11時32分43秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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このページではPC版『RPGツクールMV』と、その移植版であるSwitch/PS4版『RPGツクールMV Trinity』について記載する。 判定はPC版が 良作 、Switch/PS4版が クソゲー / 劣化ゲー 。 『RPGツクールMV Trinity』について「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 依頼内容は「移植における変更点の記載」です。 RPGツクールMV 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 RPGツクールMV Trinity 概要(Trinity) 問題点(Trinity) 公式の対応(Trinity) 評価点(Trinity) 総評(Trinity) 余談(Trinity) RPGツクールMV 【あーるぴーじーつくーる えむぶい】 ジャンル RPG制作ツール 対応機種 Windows 7~10 日本語版(32/64bit版OS両対応)Mac OS X 10.10以降Linux(Debian,SteamOS)(Ver.1.4.0以降) メディア DVD-ROM 1枚 発売元 パッケージ版【Win】:スパイク・チュンソフトSteam:Degica 開発元 エンターブレイン(KADOKAWA) 発売日 2015年12月17日 定価 12,800円(パッケージ版/DL版・Steam版・税別) レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 備考 Mac版はSteam専売Steam版のタイトルはRPG Maker MVとなるDL/Steam版は2017年1月18日より7,980円(税込) ポイント シリーズ初のMac対応スマホ、ブラウザゲームの出力が可能投稿サイト「RPGアツマール」との連携RGSSからJavaScriptに変化優秀ではあるが前作以上に初心者には厳しめな一面も ツクールシリーズ 概要 PC版『RPGツクール』の第8弾。前作『VX Ace』をベースとして機能強化が図られている。 本作の売りといっていいのが「スマホのゲームを作れる」というものであり、スマホ(Android/iOS)に対応したゲームデータや、ブラウザゲームとしてのデータ出力が可能である。 スマホゲームを作れるということでか、タッチ操作やポインティング操作に対応しており、キーボードやゲームパッドがなくても遊ぶことが出来るようになっている。 また、『XP』から継続している上級者向けのスクリプト機能は、『XP』から『VXAce』まで用いられていたRGSSからJavaScriptに変更されている。 これまでと異なり、バージョンアップによる機能強化や環境化以前も行われており、ツールとしては発売以後も進化を遂げている。 2016年11月30日をもってスパイク・チュンソフトが販売・サポートから撤退、パッケージ版の出荷が実質終了しているようである。 特徴 これまでPC版RPGツクールはWindows専用であったが、本作ではダウンロード版限定ではあるが、Mac版が登場した。 更に2017年3月21日のアップデートでまさかのLinuxにも対応した。現状、次作の『MZ』がLinuxに対応していないため、Linuxに対応している唯一のRPGツクールとなっている。 ただし、2020年リリースのmacOS 11 BigSur以降は非対応となったため、現時点では事実上Windows+Linuxが対応といっていいだろう。 マルチプラットフォームの書き出しに対応した。 従来のWindowsでの実行形式であるexe形式だけでなく、Mac、ブラウザゲーム、Android、iOS、Linuxの実行形式として出力が可能になった。 特徴にも記載のとおり、他のプラットフォームでゲームを遊んでもらうことが可能となっている。 サイドビューとフロントビューの切り替えが可能になった。 これまでのPC版ツクールは『2003』を除きフロントビュー、『2003』はサイドビューであったが、いずれも切り替えはできなかった。 本作ではデータベースからサイドビューとフロントビューの切り替えが可能であるため、好きな方を選ぶことができる。 ただし、サイドビューにしても『2003』のようなFFにおけるATB戦闘になるわけではなく、あくまでターン制の戦闘になる。 サイドビューによるATB戦闘は次作では可能となっているが、本作でもプラグインによる導入は可能であり、有志によるプラグインは作成されている。 ゲーム画面の解像度が上がった 『VX』系列は544×416の解像度であったが、本作では816×624となり、縦横1.5倍で、正味2倍以上の解像度になった。 タッチ操作やマウス操作に対応した キーボードやゲームパッドに加え、マウス操作やタッチ操作が可能となった。 インターフェースもマウス操作やタッチ操作を前提として設計されており、ショップのアイテムの購入数の増減や、メニューから戻るボタンなど直感的な操作が可能である。 移動も、フィールド上をタッチすれば、その地点に自動的に移動しようとしてくれる。流石にデフォルトだと一直線でそこに向かおうとするため、障害物を避けて最短経路を取るなどということはしてくれないが。 イベント編集画面でイベントテストが行えるようになった。 従来はイベントテストをするにしても、ゲームそのものをテストプレイして、当該イベントを発生させるしかできなかったが、本作ではイベント編集画面で簡単にその部分のテストが可能。 範囲指定も可能であるため、例えば、戦闘終了時の演出を作る場合など戦闘終了後のイベントだけテストすることが可能である。 イベントテストが終わった後は、自動でエディタに戻ってくるというわけではないため、HPの変動などイベントの結果を確認することが出来るメリットもあるが、簡易なイベントの場合自動で終了しないのが面倒というデメリットもあり一長一短。 とはいえ、どちらにも善し悪しがあり、「確認できないと困る」というケースが想定されることを考えると自動終了しない方向に舵を取ったのは概ね正しい判断と言えよう。 旧作のスクリプトはプラグインとして管理する形態に変化した。 RGSSからJSに変わったことで利用の可否やパラメータなどの管理がやりやすくなった。 利用者はプラグインのファイルを所定のフォルダに入れた後は、エディタ側で利用の可否を設定したり、カスタマイズパラメータを設定したりするだけで利用ができるようになった。 RGSSの場合、導入中にいったん導入を取りやめようとすると当該スクリプトを削除するか、コメントアウトする必要があったため、エディタ側の操作一つで利用を切り替えられるのは初心者に優しい仕様である。 パラメータの設定も同様で、RGSSだと、スクリプトを自分で書き換える必要があり(普通はコメントで書き換え方を指定してくれているとはいえ)、下手すると編集してはいけない箇所を編集してスクリプトが壊れてしまう可能性もあった。カスタマイズパラメータの設定の場合、設定を誤ったとしてもプラグインそのものを書き換えているわけではないため、修正がしやすい。 制作者の立場でいうならば、外部エディタでプラグインを編集してファイルとして作ることができるようになったため、作業そのものはやりやすい。 ただし、これは常日頃からプログラムを書く立場の人であれば、といったところ。そうでない場合はまず自分で使いやすいエディタを探す必要がある。 RTPが廃止された。 これまでの『2000』以降のPC版RPGツクールではゲームデータとは別に素材集としてRTP(ランタイムパッケージ)を事前にインストールしておく必要があったが、本作では廃止された。 RTPは標準の素材の詰め合わせであり、インストールしておくことでゲームデータに標準素材を含める必要がなくなり、容量削減に資するという仕様である。もっとも、自作素材を利用するのであればあまり関係ない話であり、プレイヤーとしてはゲームとは別にダウンロード&インストールの必要があり手間であったのも事実である。 ネット回線も光ファイバー通信が普及し、ゲームデータが仮にギガバイト相当になったとしてもそれ程ダウンロードに時間が掛からなくなったという時代の流れを踏まえた変更と言えるだろう。 アップデートによる機能の追加 不要ファイルを削除する機能が追加された。 プロジェクトファイルを作成した際に旧作でいうRTPのファイルが全てプロジェクトファイルに保存されるため、そのままだと不要なファイルも全てゲームデータに含まれてしまう。 この機能ではゲーム内で使われているファイルを除いたファイルを自動で削除してくれるため、手動で削除したら実は使っている素材だった、という事故が起きずに済む。ただし、プラグイン内で参照しているファイルなどは使用判定されず削除されることがあるため注意。 ファンタジーサンプルデータの追加 ファンタジー作品向けのサンプルデータが追加され、ゲーム製作の参考にすることが出来るようになった。 チュートリアルモードの実装 エディタ画面のヘルプから実行でき、用意された項目を選ぶことでそれに沿った解説とイベント作成方法を学ぶことができる。 チュートリアル用のプロジェクトデータが作成されるほか、途中の項目から始めた場合にはそれまでのチュートリアルを踏まえたプロジェクトデータを作成してくれる。 プラグインパラメータのタイプが指定できるようになった プラグインのパラメータとして真偽値、キャラクター名などを指定することができるようになり、利用者にかなり分かりやすいプラグインを作成可能となった。 チュートリアルモードの実装 ver1.4.0でチュートリアルモードが実装された。 これはエディタ画面のヘルプから実行できるモードで用意された項目を選ぶとそれに沿った解説とイベント作成で作り方を学ぶことができるようになっている。 チュートリアル用にプロジェクトが作成される上、途中の項目から始めてもそれまでのデータを含めたプロジェクトを作ってくれる。 追加コンテンツとして連動ツールや素材集が販売された 連動ツールとしてはマップタイル編集ツール「SAKAN」、ウィンドウスキン作成ツール「MADO」とイベント作成ツール「GENE」の3種類。 素材集についてはコンセプトに沿ったRPG作成に利用できる素材が多数販売されている。 その他、2019年11月には販売4周年及び販売本数40万本記念として、データベースをCVS形式に相互変換出来るデータベースコンバータMVも無料で配信された。 評価点 スマホゲームやブラウザゲームが作れるようになった 手軽にプレイしやすいスマホゲームやブラウザゲームとしてゲームが公開できるようになり、プレイしてもらいやすくなった。 旧作ではPC限定かつ、RTPを含めてダウンロードする必要があったため、プレイしてもらうまでのハードルが高かった。 発売当初は小画面でプレイしづらかったが、アップデートでスマホ向け特化のUIプラグインが公式配信され、小画面でのプレイもかなりやりやすくなった。 ただし、スマホゲームなども作れるようになったのは事実だが、簡単に作れるというわけではない。これは問題点で詳述する。 サイドビューバトルが簡単に作れるようになった 『XP』~『VXAce』でもスクリプトを用意すればできないことはなかったが、データベースや素材がフロントビューを想定しているためサイドビューを作るハードルはかなり高かった。 本作ではデータベースでサイドビューバトルに切り替えることが可能であり、もちろん、最低限の素材は同梱されているため、ハードルは従来のツールと比べ非常に低くなっている。 『2003』のサイドビューのキャラクターグラフィックは口を開けっぱなしにしておりマヌケだと批判されていたが、この点も改善されている。 イベント作成がやりやすくなった イベントを部分的にテストすることが出来るようになり、長いイベントを作成する際のテストプレイもかなりやりやすくなった。 更にテストプレイ中にイベントの編集が可能であり、マップを切り替えればロードし直されるため、テストプレイ中にイベントを修正することも可能である。 前作の機能は「基本的に」全て踏襲している データベースやイベントコマンドは、前作のものをほとんどそのまま採用している。 そのため、前作の制作講座がほぼ使いまわしできるので、初心者ツクラーには大変ありがたい。 追加された機能もほぼないが、機能面において評価されている前作のそれを踏襲したことは好意的に見られている。 ただし、デグレードした仕様もある。これについては問題点で詳述する。 BGM・BGS関連 BGMで位相(「音楽が左右どちらのスピーカーから聞こえるか」の設定)を設定出来るようになった。 BGMを流す位置を変えたり、右でBGM、左でBGSを流すなど、うまく使えば演出強化に役立ってくれる。 BGMは本作でも高評価。もはやこの2Dスタイルに見合わないような壮大なBGMも収録されている。 また、Win版の中でも評価の高かった『2003』のBGMがアレンジを施されて一部を除いてリバイバル収録されている。好みの差はあるものの評価は概ね高い。 過去作からの改善点 キャラ生成ツールの性能向上 前作にも存在したキャラ生成ツールも、選択の幅が増えパワーアップしている。 特に、前作ではお世辞にも良好とはいえなかった顔グラフィック生成機能もパワーアップしており、前作よりなじみやすいキャラを作れる。 サイドビューのキャラも作れるため、サイドビューで戦闘を作りたいと考えているツクラーにとってもありがたい仕様。 さらに、倒れた状態などの特殊アクションも作れるので、手間の掛かる2D演出がより容易にできるようになった。 発売当初は年齢の上の人物がやや造りづらかったが、アップデートで素材が増えたことで対応出来る幅が増えた。 変数やスイッチの検索機能の復活 『2003』で好評だった「変数やスイッチがどのイベントで使われているか」検索できる機能が復活した。 これによりいちいち「どのイベントでどの番号の変数やスイッチを使ったか」を探す手間が省けた為、ツクラーからは大いに歓迎されている。 サンプル素材の増加 RPG制作のためのサンプル素材も旧作より増加している。 ファンタジーだけではなく、SFや現代物の素材もPC版で初めて追加された(*1)。 パッケージキャラクターも素材化している(*2)。 様々な企業のキャラクターとコラボした素材も配信(販売)されている。 データベースの機能が使いやすくなった 旧作ではスクリプトで編集していたメッセージをデータベースで変更可能となった。 アイテムやスキル等の一部の項目の最大数が旧作の999から2000に倍増した。 変数の設定可能な桁数が6桁から8桁に増加した。 装備品の種類(例:身体・頭・腕)がデータベースで簡単に増減出来るようになった。 スキル等の設定でアイコン番号が表示されるようになった。 ウィンドウが大きくなり、設定しやすくなった。 賛否両論点 RGSSが廃止され、JSになった 『XP』以降採用されていたスクリプト機能であるRGSSが廃止され、本作ではプラグインとしてJSが採用された。 ツクールのためにRubyを覚えたというツクラーにとっては改めて再度JSを修得しなければならずかなり負担になる。プログラミングそのものの知識で流用可能なものがないわけではないが、これまでのノウハウが使えないというのはシリーズものとしては大きな難点といえよう。 JSはインターネットサイトで常用される(*3)ため、汎用性自体は高く、修得した場合の使い道は多い言語だが、そもそもプログラミングを他にする予定がなければ関係のない話である。 JSのエディタは自前で用意する必要があるため、プログラムを普段から書いている人以外はまずどのエディタを使うかを考える必要がある。 本作で特段のエディタは用意されておらず、公式でも特段のエディタを推奨しているわけではないため、まず自分にあったエディタを探さなければならない。 メモ帳でも作成出来るため、導入が面倒ならメモ帳を使うという手もなくはないが、当たり前だがプログラミングに特化していないのでプラグインを書く上ではかなり不便。 『VXAce』までRGSSを利用していたツクラーにとってはJSへの変更はハードルが高いとはいえ、JSそのものの利用者は多く旧作までと同様多数のプラグインが生成されている。 導入面でいえば、確実に旧作よりハードルが下がっているため、プラグインを導入したい初心者にとっては旧作より間違いなく扱いやすくなっている。 RTPが廃止された RTPが廃止されたことで、プレイヤーにとってはRTPをインストールする手間が不要になったが、結果としてはゲームデータに素材を含める必要があるため、ゲームデータのサイズが肥大化することとなった。 RTPは複数個のゲームをダウンロードする場合において、データ量削減が出来るメリットがあったが、この結果として、複数個のゲームをダウンロードする場合に容量が大幅に増えていくこととなってしまった。 特にその影響が顕著なのは、容量の制約が厳しいスマホで利用する場合であり、複数個のゲームを入れると結構な容量を食う場合もある。 上述の通りプロジェクトデータを作成した際に素材データが全て作成されるため、不要な素材を削除しないでいると、結局RTPのデータが丸々ゲームデータに含めたことと同義である。不要な素材を削除するにしても、間違って素材を削除してしまうと不具合の原因になってしまうため確認はかなり手間。 この点についてはアップデートでファイルを削除する機能が追加されたためプラグインで素材を使っていない限りは解消されたといっていい。 ゲームファイル作成の手間 今作では作成する為のファイルとそれをベースに生成するゲームプレイ用のファイルの2種類がありプレイして貰うにはゲームファイルを作成する必要がある(*4)。 その為に再調整版の配布がやや面倒になってしまっている。 これまでの場合は「以前のファイルを調整しそれをアップ」で済んでいたが今作の場合は「以前の "作成用ファイル" を修正」⇒ ⇒「作成用ファイルをベースに "プレイ用ファイル" に変換」⇒「プレイ用ファイルをアップ」と言う様にアップまでの過程が増えて若干面倒になっている。 また、万一作成用ファイルを紛失してしまった場合は以後、再修正や調整が不可能になると言う新たな問題が発生している。 グラフィック素材について 音楽素材は前作『VX Ace』に引き続き、総じて高いクオリティーが確保されている。 しかしグラフィック素材の特に敵キャラ素材は、リアル路線から、『2000』や『XP』などを彷彿とさせるややデフォルメされた路線に変更されており好みが分かれる。 前作と今作で同名の敵キャラ素材を見比べてみると、敵キャラによってはデザインが大幅に変わっているもの(*5)もあり、「ややコミカルチックになった今作よりも、前作のリアル路線の方がビジュアル的に良かった」として前作の素材を流用するユーザーも少なくない(*6)。 他にもゾンビがナイフとフォークを持っていたり、吸血鬼がワイングラスを持っている等、使いどころに悩むようなものも。 特典素材(パッケージ版特典やパッケージキャラ素材など)はツクールをインストールした際のフォルダにさりげなく存在する。気付きづらいので注意が必要となっている。 細かい話のようではあるが、初心者でもRPGを作れるというのがツクールのウリであることを考えればツクールのエディタから簡単に特典素材をインポート出来る方法を用意してくれても良かったようには思われる。 問題点 動作が重い 前作以前がスペックに比較して軽かったこともあるが、本作は過去作と比べてもそれなりに重たい。 肝心のプレイ時も問題だが、作成時もフリーズや強制終了する事があり、こまめに保存しておかないと泣きを見る事も…… ゆっくり動かせば問題なくともただのメニュー開閉や少し負荷が高まるだけでかくついたりフレームスキップや短時間停止する作品も珍しくなく、負荷のかかるプラグインを追加していたり負荷のかかりやすい構造になっていると尚更厳しくなる。 また、バージョン1.3.0の更新の際に描画ライブラリがアップデートされた事でプログラムの必要スペックが変更されたため、(これまでの『MV』やアップデートも適用できていた)ロースペック寄りのパソコンではこのアップデートを適用できないという事態も。 アップしたが「家のパソコンじゃ動かない」「すぐフリーズする」と言う報告も多々あり、プレイする側も製作者側も負担がかかっている事態も珍しくない。 現在のバージョン1.6.2では重さはある程度改善されているが、古いMV製のゲームを遊ぶときは上記のような状況が発生する可能性がある。 実際には「簡単に」スマホゲームは作れない 公式ウェブサイトにも書いてあることだが、本作の「スマホゲームを作れる」というのは、「スマホで実行できる形式のファイルを出力」することだけである。 実際にAndroidやiOSでゲームを動かすためにはパッケージングの作業が必要であり、この作業は本作だけでは行えず、専用のソフトを使う必要がある。 一応、マニュアルにパッケージングの方法や使うべきソフトの紹介は書かれてはいるが、初心者にとって容易とは言いがたい。 必ずしも本作のせいというわけでもないが、バッテリーや容量の観点から、スマホにおいては長編ゲームは不向きである(*7)。 JSのマニュアルが不親切 本作のマニュアルの中においてJSの解説はほとんど用意されておらず、JSを知らないツクラーがマニュアルを見てJSを修得することは不可能といっていい。 前作のマニュアルは、市販のハウツー本と比較しても遜色ない完成度であり、これだけでも十分にRubyを習得出来た。それだけに本作で解説が用意されていないのは非常に残念。 プラグインが上級者向けの機能であることは明記されているが、前作以前でも「RGSSは上級者向けの機能です」と書かれていたものの、解説はしっかりと用意されていたため、上級者向けの機能だから解説がない、というのは言い訳に過ぎない。 そもそも、本作のマニュアルではJSの記法についての解説は一切なし。あるのは、ゲーム内のライブラリの紹介のみであり、しかも英語オンリー。他のマニュアルの項目は日本語なのだが…。 注意したいのはライブラリの解説ではなく紹介程度の記述しかなされていないという点。例を挙げるならスキル等の効果範囲を取得出来るscopeというプロパティは効果範囲に応じて0~11(例:0なら効果範囲なし、1なら敵単体)の数値を取る。前作のマニュアルではもちろん、効果範囲によってどの値を取るかがしっかりと記述されていたが、本作のマニュアルではあくまで「scope 効果範囲(数値型)」といった説明が(英語で)あるのみ。 なお、前作のマニュアルではライブラリについても、しっかりと取り得る値の説明などが書かれていた。 幸いなのは、前作と本作で共通したプロパティやライブラリが多い点である。そのため、前作のマニュアルを見ることで本作のライブラリの仕様を理解しやすくなる。何故、本作を理解するために前作のマニュアルを見る必要があるのか、という疑問は浮かぶが。 言語が変わったことは致し方ないとしても、旧作からのツクラーへのフォローが一切ないのは擁護しがたいし、本作から新たにツクールに触れたツクラーにとっても、JSの仕様理解は困難となっている。スマホゲームの生成の部分とも重なる話であるがマニュアルだけでなく、ネット上の情報等を調べながら理解する必要性に駆られることが多い。 また、プリセットのJSのプラグインにコメントがほとんどつけられておらず、前作にはあったそれぞれの関数(Rubyでいうメソッド)の機能説明のコメントさえないため、実際のプラグインを読み解きながら仕様を理解することも難しくなっている。 不具合の情報の公開に消極的 公式はTwitterを使って情報発信を行っているが、不具合情報等の発信がされることはほぼない。それどころか17年5月現在、ひたすら既存情報の再報告しかしないため、エラーなどの情報をいち早く掴むためにはユーザーの発信かアップデートを待つしかなくなっている。 2016年3月のアップデートにおいては新機能の追加等を公式ウェブサイトで大々的に宣伝しているが、不具合修正の情報は一切書かれていない(*8)。 一応、公式にFAQがあり、そこに一部の回答は書かれているが、このFAQに回答が追加された場合でも公式のアナウンスはやっぱりない。 それより後のアップデートでは一応公式サイトの更新内容に不具合の更新も書かれている。 体験版や、海外版が先行販売されたRPG Maker MVにおいて既知の不具合があったが、それに関する情報も結局書かれることはなかった。 本作がゲーム制作のツールであることを考えると、不具合がある場合に、それを回避出来る方法が分からない(自分自身で不具合箇所が分からない)初心者のツクラーにとっては自分のミスなのかツールのミスかも分からない状況に陥りがちである。エラーメッセージも簡素な一文のみなことも拍車をかけている。VX、Aceではエラーが出た場合、エディタがそのエラー場所まで飛んでくれるがMVはjsファイルで管理しているため探すのが面倒。 結果として、公式が対応する前に、有志の手で不具合を修正したプラグインが作られているが、それについても運営はノータッチ。 唯一といってもいい公式にアナウンスされた不具合は「Steam版で購入した場合ユーザー登録できない不具合」くらいのものである。流石に規模が大きい(+ユーザーレベルでは対応出来ない)ため無視出来なかったものと見られる。 この他にもマニュアルにサンプルゲーム制作者の名前を明記し忘れるというミスをし、ユーザー登録特典である海外産プラグインの修正もアナウンスなどが全くなされておらず、公式の姿勢に懸念を抱くツクラーも。 この制作者の名前の遺漏の告知がされたのは1月上旬だが、その際に「(ゲーム内マニュアルについては)次回のアップデートで修正します」とされ、事実上の対応は発売よりおよそ3ヶ月後の3月アップデートであった。 社内スタッフの名前ならばともかく、サンプルゲーム制作者の名前の遺漏の修正を告知後2ヶ月も放置したのは企業の対応としてはあまりにもおざなりといえる。 Ver.1.3.1のアップデートに関する情報は公式ウェブサイト(ツクールWeb)のトップページに記述されたが、その2日後に発表された「お詫びと訂正」は本作の製品ページまでいかないと確認出来ない。このお詫びと訂正にはダウンロードし直す必要があるファイルも含まれるが気付きにくい。 アップデートに関連する不始末は多く、Ver1.6.0では大元のファイルを大きく更新したせいでゲーム画面のフリーズやエディタ画面が編集は出来るが真っ白になってしまうなどのバグが多発した。さすがの開発も動かざるを得ない状況となり、MVの更新ファイルでは初となるVerを落とした1.5.2が配信された。 こちらも開発が動くより、ユーザー有志の非公式パッチの配布や海外フォーラムで対策を練り合うなど「ユーザーありき」の行動が目立った。もちろん、開発側も日本語フォーラムで進展報告するなど全く動かなかったわけではなかったが。 公式プラグインの品質 購入時点で特典として、50種類以上の公式プラグインが無料でダウンロードできるが、公式のプラグインのみを導入した状態でもデグレード(*9)が発生することがあり、品質が悪い。 さらに、プラグイン単体でも「メニューレイアウト変更のプラグインを導入すると、顔グラフィックと他メンバーのHP・MP表示が被って表示される」など、やっつけ仕事感が拭えない。 収録されているプラグインは海外での有名サイトのものだけに、公式で配布されているものよりバージョンが上のものが多い。そのため、公式プラグインの修正を待つより、本家からダウンロードした方が早い始末…というかそちらの方法が推奨される始末。 一応、しっかりとその旨は記載されてはいるが、公式プラグインといいながら「有用性が高い(と思われる)ユーザー作成のプラグインのセット」というのもどうかと思われるが。 既存仕様の先祖返り 1イベントあたり作成可能なイベントページ数が、前作以前の99ページから、20ページとほぼ1/5に減少している。 大規模なゲームやイベント分岐の複雑なゲームだと、20ページを超えるケースもしばしばあるため、この仕様変更は痛い。 もっとも、マップ上におけるイベントの数は制限がないので、複数のイベントに分割することで対処できなくはない。劣化であることには変わりないが。 また、作成可能なマップサイズが、前作の500×500から、256×256とほぼ1/4に減少している。 フィールドマップは大抵のゲームで制作することから、このダウングレードは地味に痛い。大作を作る時には特に響く。 なお、イベントページ数上限99やマップサイズ上限500×500は両方『2000』からかなり長く続いてきた仕様である。スマホなどを考慮してこれらの制限を厳しくしたとは(『2000』当時のPCスペックや解像度と今のスマホのスペックや解像度を比較しても)考えにくい。 アニメーションの設定で、「2000」「2003」等では設定できていた、フレーム単位の色調変更ができず、全フレームで単一の色調しか使用できない。これにより「七色に光るアニメーション」等の設定が困難に。 デフォルト素材の大幅な削減、一部機能の仕様変更 基本データ(作成データ生成直後)にあらかじめ入っている量がかなり少ない。 今作からピックアップされたSF系等はまだしも、BGMやSE等の削減はいただけない。 一応、外部データで多数用意されてはいるものの一々作品毎に取り込む必要があり不便である。 サンプルマップは継続しているが「サンプルマップの読み込み」という名称から「ロード」に変更されており、初見では判りにくく不親切である。 ただし、しっかりとSF系のマップも用意されておりマップ自体は使いやすい。 外部から画像の取り込みをするにも背景の透明化(*10)が出来ない等、痒い所に手が届かないと言った面も。 キャラ生成ツールにミスがある キャラ生成ツール自体は使い勝手がいいものの、一部のパーツに塗りミスなどのミスが存在する。 特に致命的なのが無関係な線が入り込んでいるMaleのTV_Cloak2_p01と表示位置がずれているFemaleのTV_RearHair1_p20。 公式が無料配布している「現代キャラクタージェネレーター素材セット」も男性用素材をベースの形状の違いを無視してそのまま女性用フォルダに突っ込んでいるため、ズレが生じている素材が複数存在している。 サンプルデータが不親切 ゲーム制作時に自動的に用意されるサンプルデータがかなり適当に作られており、なおかつ数が少ない。 旧作ではある程度充実しており、初心者のツクラーにとっては設定方法等を学ぶ格好の材料だったが、本作ではその機能はないに等しい。 ほとんどが「取り敢えず必要最低限のデータだけは作りました」程度の出来であり、前作より導入された「特徴」の設定方法も分からずじまいである。 ver.1.3.0で同梱されたファンタジー向けのサンプルデータについて データそのものは旧作のサンプルデータを比べても遜色ないレベルの出来。ただし、これまでの作品の焼き直し感が強い上、エネミーに関しては10数種しかいない等未だ不十分に思われる部分も。 数が少ないだけならまだしも、バランスも悪く、エネミーの中で一番上にある最弱ポジションのスライムがやけに強かったり(*11)数値も適当感が垣間見える。 また、発売から半年以上経って、ようやく従来のサンプルデータに相当するデータを用意したことも批判されている。 これによってサンプルデータの問題は解消されたようにもみえるが、最大のネックは、このサンプルデータはあくまで追加データとして用意されたものであり、作品ごとに取り込みが必要という点である。 新規作成した際のサンプルデータはバージョン1.3.0以後も以下に示すような適当なデータとなっている。参考までにデフォルトで用意されているサンプルデータと、前作のサンプルデータの比較を以下に示す。 + サンプルデータ比較 アクター、職業についてはほんとに必要最低限しか作られていない。装備可能な武器や防具の違いによる職業差の表現は出来ているが、狙われやすさの違いやパラメータの違いは一切ない。 なお、説明文についてはこの項目に限らずいずれの項目についても一切書かれていない。 アイテムはHP回復、MP回復、状態異常回復、蘇生の4つが用意されているが、キーアイテムやドーピング(ステータスが増える)アイテムのサンプルはない。なお、前作ではドーピングやパラメータの増減のサンプルはあった。 武器、防具は名称とアニメーションを変えただけの完全コピペ。また、名称が「剣」「斧」「盾」「帽子」と簡素過ぎる。ファンタジーデータ配布後はかなりマシになったとはいえあんまりである。 前作では武器、防具がそれぞれ60種類という相当な数がサンプルとして存在した。ありきたりではあるが、説明文も武器、防具共にしっかりとつけられており、力の入れようが感じられた。 スキルも物理攻撃、魔法攻撃、回復でわずかに10個。前作から導入されたダメージ計算式の使い方がよく分からないだけでなく、ステート異常のかけ方も分かりづらい。 前作では、スキルは120種類程度。ダメージ計算式の利用法やステートの活用法、エネミーの特技のようなものもあり、様々なスキルの作り方が学べる上に、サンプルだけでもオーソドックスなRPGが作れる程の充実したサンプルとなっていた。 エネミー4種類はHP以外完全コピペ。 内訳は雑魚3体、ボス1体(と思われる)のみ。前作では数も豊富でしっかりとパラメータが付けられている上、弱点の属性等もつけられていた。 ステートはまだマシで、一応10種類用意されている。 以上のように必要性に疑問を感じずにはいられない程度のサンプルデータとなってしまっており、これを見て設定方法を学ぶことはまず期待出来ない。結果として「無い方がマシ」と言われても仕方ない内容であり、「前作のサンプルデータを流用したほうがよかったのでは?」という指摘も出ている。 ダメージ計算式の自動生成が削除された スキルの威力を決めるダメージ計算式の自動生成が削除され、不便になった。 サンプルデータを見れば、一応記述方法は分かるようになってはいるが、そもそも削除する必要性が感じられないので改悪であることには変わりない。 もちろん、この機能を使ったからといって「一発で良い塩梅の計算式が生成される」とは限らないが、以後の計算式の作り方について確実に1つの参考にはなる。 敵キャラのレーティング減少 敵キャラの行動の優先順位を決めるレーティングの上限が前作の10から9に減少している。 レーティングの差が2以上あるとレーティングの高い行動を取る仕様があるため、行動条件を詳細に設定したい場合にはレーティングの数が1減ったことは致命的である。 マルチコピー機能の削除 前作『VX Ace』では指定した範囲のデータのIDをまとめてコピーすることができ、ゲームバランスを調整する過程で必要あるいは不必要なリソースを追加、削除する場合にマルチコピーは便利であった。 代わりに名称やテキストからデータを検索する機能が搭載され、新しいデータを次々に追加して製作するには問題ないが、装備やスキルの種類ごとに整理しながら製作するのが難しくなっている。 Shiftキーを押しながら範囲を指定し「右クリック→コピー→貼り付け」をすればマルチコピーはできる。ただし前作と比べて分かり辛いのは否めない。 ゲームパッド環境が不親切 XInput対応になりXboxコントローラのボタン配置で操作説明が出来るようになったものの、その代わりに今まで使っていたDirectInputを廃止したのでパッドが使えないというケースが多々出た。さらにデフォルトではユーザー側がボタン設定することも出来なくなった。しかもツクール作品はパッドでプレイするユーザーが多いので…。 ちなみにXboxコントローラはFPSなどの分野では決して評判は悪くないのだが、アメリカ人向けの形状であることや方向キーは優先度が低く配置と操作感から使いにくいせいでツクールユーザー間でデフォルトとは言い難い。そのためこのコントローラのボタン表記で説明されても伝わりにくい。XInput共々Microsoftの都合によるものでツクールのせいではないのだが、説明表記面でも改善されたとは言い難い。 ver1.32からはDirectInputにも対応したが、それ以前にリリースしたゲームなどの非対応のゲームでは有志が作ったハックツールを導入するなりする必要がある。 対応オーディオファイルの形式が極端に少ない プラットフォーム拡大の影響か、『VX Ace』までオーディオファイルの主流であったmidi、MP3、wav形式が非対応となり、現状公式で対応しているのはm4aとoggのみ。 特にツクール黎明期からBGMの主役の座にあったmidi、効果音を一手に担ってきたwavは今日に至るまでに膨大な量の素材が制作・配布されてきたため、それらがまるっと使えなくなった点は特に多数の素材を抱える古参ツクラーには痛手と言える。 変換すればいいと言えばそれまでだが、別途ソフトウェアが必要である、m4aとoggの両方を用意しなければならない、とあまり割に合わない手間を要求される。 一応、アップデートファイルの追加素材(公式サイトからDL可能)にかなりの量のBGMが入ってはいるため、代用はできない事もない。 前作同様値段が高い 本作でも発売当初の『VX Ace』同様に価格は12,800円(税別)とCSソフト2、3本分の価格になっており、やや手を出しにくい印象はぬぐえない。 しかしながら、機能としては、前作同様に良好である上、様々な新要素、改良点があるものとなっており、また素材の数も豊富に用意されていることから、旧作と比べて割高というわけではない。 2017年3月現在、ダウンロード版については価格は7,980円(*12)となっており、以前よりは手が出しやすくなっている。 また、上述の通り、今作のダウンロード版は積極的に何度もセールを行っており、セール期間中なら比較的安く手に入れることができる。 むしろ2017年後半以降はセールがかなり高頻度で繰り返し行われているため、セール期間外に買うのは損といっていい状況。 総評 スマホ対応したことや、タッチ操作の対応によって遊びやすさも向上、イベントのテストプレイの機能などによって作りやすさも向上している。 RubyからJSに変化したことは賛否両論ではあるが、JSの習得者の多さからか、プラグインも精力的に作成されており、自身で作成せずとも導入しやすい環境となっている。 RubyはよくわからないけどJSはわかり、尚且つゲームを作りたい、ユーザーであればまさにうってつけの作品である。 しかしながら、公式ヘルプの情報量が不充分なことや全体的に粗や仕事が雑な部分が散見されたり、動作が重すぎて作る側にもプレイする側にもそれなりのスペックを要求されることから、本作を酷評するプレイヤーも少なくない。 そのため、初心者や前作経験者が「スマホのゲームを作れる」、「プラグインを使えば何でも出来る」というキャッチコピーだけで手を出すにはハードルが非常に高く、前作以上に初心者にとって厳しいつくりになっている。 アップデートにより、使いやすさも向上しており、PC版RPGツクールの一つの完成形としては十分面目を保った一作といえる。 プラグイン以外のMV用素材の個人開発はかなり進んでおり、ツクールユーザーの『MV』移行はそれなりに進んでいる。 むしろ、『MZ』が本作と似通った仕様であることもあり、本作で留まっている者もいる状況である。 余談 関連書籍について 「ゼロから始めるフリゲ制作 RPGツクールで新世界の創造主になった件」(KADOKAWA/エンターブレイン、2016年3月14日発売) 全96ページ。全体の丁度2/3の64ページがフルカラーで、残りはモノクロのB5判型。 内容の約3/4は各クリエイターのインタビュー記事で、80ページ以降は『MV』の製品紹介が掲載されているが、詳細に機能を解説しているわけではなく「RPGツクールとは?」という極めて基礎的なところから話が始まるので、この部分に限れば購入検討者向けの内容と言える。 既に『MV』を購入している人が参考にしながら制作をするノウハウ本の趣は薄く、JavaScriptの日本語マニュアルのような内容も無いので、中級者以上のツクラーは過度な期待は禁物。 上記の内容かつ100ページに満たない分量で税込1,500円なので割高感は否めない。 コラボレーション ツクールシリーズとしては珍しく、他ゲーム会社とのコラボレーションを積極的に行っている。 『ダンガンロンパ』や『ニンジャスレイヤー』、『ドルアーガの塔』などのキャラクターチップ、顔グラフィックなどが無料で配信されている。 二次創作を作れる作品は限られてはいるが堂々と作りやすくなった。 Steam版ではSteam配信作品とのコラボ素材も配信されており、こちらは一部有料となっている。 + コラボ作品一覧 バンダイナムコエンターテインメント作品 パックマン ドルアーガの塔 ワンダーモモ ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 ドラゴンバスター 源平討魔伝 マッピー ワギャンランド 妖怪道中記 ディグダグ バベルの塔 アクワイア作品 アクワイアちゃん AKIBA S TRIP2 ロード・トゥ・ドラゴン 新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園 スパイク・チュンソフト作品 真かまいたちの夜 11人目の訪問者 ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(キャラチップのみ) 不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス 不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参! KADOKAWA作品 クトゥルフ神話TRPG ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン バカとテストと召喚獣 闇の皇太子 フォトカノ その他ゲーム作品 デススマイルズ【有料配信】 Team Fortress 2 さよなら 海腹川背 CODE OF PRINCESS Eternal Destiny ゆるドラシル 感染少女 週刊ファミ通 ツクールシリーズ RPGツクール2000【有料配信】 RPGツクール フェス 公式作品の配信 公式においても『盾の勇者の成り上がり』を原作とし、本ツールで制作されたRPG「The Rising of the Shield Hero Relive The Animation」がSteamで配信されている。 後に『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』を原作とする、「Slow living with Princess」も配信された。こちらも本ツールが起用され、2022年にアーリーアクセスという形で配信されており、2023年に正式版となった。 自作ゲーム大賞 MV発売によりライトノベルやイラストの募集を行っている「えんため大賞」にて『自作ゲーム部門』が新たに設立された。 対象になるのは本作を使ったオリジナルゲームとKADOKAWAが指定した作品(*13)の二次素材を使った二次創作部門がある。 オリジナルゲーム部門では賞を取ればメディア化も検討されている。 RPGアツマール(外部リンク) 2016年11月24日より動画投稿サイトniconicoとのコラボで始まったサービス。 『MV』で開発されたゲームを投稿できるサービス(*14)で、ブラウザゲーム方式でプレイできる。また、クリエイター推奨プログラムに対応しているため、投稿者は報奨金を受け取れる。 最大の特徴はニコニコ動画のようにゲーム画面に対しユーザーのコメントが流れる点だろう。進行状況に応じてコメントが流れるため、擬似的なリアルタイムのような状況で他のユーザーと感想を共有できる。 サービス開始に合わせてMV側にもアップデートが行われ、ワンクリックで投稿できるようになっている。 2021年2月4日にサービス名を「ゲームアツマール」に変更した。 2023年6月28日をもってサービスを終了した 。終了にあたって作者本人なら投稿したゲームプロジェクトやコメントをDLして保存できる機能が提供されていた。 RPGやパズルなどのジャンルはもちろん、個人製作からメーカー(株式会社サクセス等)製、YoutuberやVtuberに関するもの、徳島県による防災を学べるゲームなど投稿されているゲームも投稿者も非常に多様で、中には昨今のスマホ無料アプリのように広告が出るものやソシャゲのようにログボやガチャ等の機能がある(*15)ゲームも存在した。 セーブ枠数がニコニコアカウント紐づけであり、全ゲームで共用であったので、上限に達すると消さなければならなかった(50ブロック、システムデータも加算)。増やすには、ニコニコのアカウントをプレミアム(月額課金、期間中のみ上限アップ)にしたり、時折開催された「ゲームをプレーしてレビューをしよう」といったイベントに参加する(永久に数ブロック追加)などが必要であった。 本サービスからSteamなどに移植されてリリースされることもあり、実際に「ぶきあつめ」「フランの夢は睡深36,000歩」の二つはドワンゴ公式から配信されている。 また、ツクール公式側も『ツクールシリーズ (Gotcha Gotcha Games)』として数点リリースされている。 謎のゲーム素材 『MV』にはパッケージキャラクターのキャラチップ素材のほかにもピクチャやバトラーの素材が同梱されている。 該当フォルダには銃器や刀を持った現代風の女の子や戦国武将、SFメカにパイロットなどが一緒くたに入っている。 絵柄の統一感の無さから訝しむ声多数。それもそのはず、絵師名などのクレジットがマニュアルに記載されていないのでどういった経緯でこれらの素材が同梱されたのかは全く分かっていない(*16)。 グラフィックにまとまりはないものの、どれもゲーム映えするイラストで大・中・小の3サイズがそれぞれ収録されている。 背景画像も収録されているが荒廃した学校、植物がまとわりつくビルなど用途が限られてしまっているのが難点。 演出かミスかは不明だが一部ぼやけてしまっている画像もある。 『MV』の海外コミュニティサイトでは「こんなイヤらしい画像を入れるとは何事だ(意訳)」と物議をかもした経緯がある。 本作ではサイドビュー方式を選択することができるが、SFC時代の『FF』のようないわゆるATB方式ではなく、あくまでターン制となっている。 これはスクウェア・エニックスがATBに関する特許を取得しているため、と考えられている。 とは言えど、プラグインの機能があるため、やろうと思えばATBを再現することも可能、というよりも有志の手によって既にATB化のプラグインも作られているため、導入すればATBの実現はJSの知識がなくとも十分可能。 次作においてタイムプログレス戦闘(TPB)として正式実装された。 本作は既存のツール(『2000』など展開中の『ツクール』)の需要に区切りをつけることを目的にしていると目されていた。が、2020年6月11日にPC向けシリーズ最新作『RPGツクールMZ』が発表され2020年8月20日に発売された。 詳細は同ページに記載のとおりだが、具体的な内容は本作をベースとしつつ追加要素を加えた形となっているため、メーカーとしても本作で概ね完成したものとみなしていると思われる。 ちなみに旧作ツクールに区切りをつけるという目的は達成され、先の『MZ』の発売に合わせてPC版のRPGツクールは、『VXAce』までのサポートを全て終了する旨が発表された。 RPGツクールMV Trinity 【あーるぴーじーつくーる えむぶい とりにてぃ】 ジャンル RPG制作ツール 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4 発売元 角川ゲームス 開発元 エンターブレイン (KADOKAWA)epics 発売日 2018年11月15日 定価 7,800円(税別) レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 クソゲー 劣化ゲー 備考 無料のプレイ用ソフト「RPGツクールMVプレイヤー」ありOne版は2019年3月11日に発売中止 ポイント 2018年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門大賞 無数のバグ・フリーズ、ロード地獄でまともにプレイすらできないOne版発売中止、他機種・国内外間で投稿データ非共有制作ツールに見合わぬログインボーナスの存在『MV』ベースが裏目に出てライト層に不向きなだけの劣化移植に正しく10年に一度のクソゲーと化した最強のRPGツクーレナイ クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 概要(Trinity) 『RPGツクールMV』をベースにPS4/Switch向けに移植した作品。据置機向けのRPGツクールは14年ぶりである。 タイトルの「Trinity」は三位一体という意味であり、3機種のことを意味していたが、One版は発売中止となってしまった。 しかし、いずれにせよPS4版とSwitch版だけでなく、国内版と海外版ではデータの相互共有ができないため、3機種発売されたとしてもコンセプトを昇華することは出来なかった。 それだけでなく、発売直後のおびただしいバグの影響やログインボーナスなどの作り込み不足が散見され、評判や信頼を落としてしまった。 その後はPC版を超える数のアップデートによりかなり改善された。 結果的には、キャラクタージェネレーターの改善、声優ボイス、歌唱BGM、ツールのリアルタイム処理、各種新プラグインを盛り込んだ意欲作であったが、デバッグ修正を蔑ろにし納期ありきで強行発売してしまったと見られる。 以下、本作独自の問題点や評価点を記す。 問題点(Trinity) バグ・フリーズの多さとロード時間の長さ。 具体的にどんなバグがあったかを本Wikiにおいて取り上げるとキリがないため、公式サイトのアップデート欄参照。一言で記すと発売直後は、ゲームをプレイすることも困難なほどバグ、フリーズ、データ破損だらけだった。 さらに追い打ちをかけるのがロード時間。最悪10秒かかることもあり、この点は前作となるPS2版の問題点はもちろん、オリジナル版の欠点をさらに悪い形で継承してしまっている。また、PS4版では制作容量が一定を超えると無限ロードに突入するという現象も。 フリーズやセーブデータ破損などにより長時間の苦労が水泡に帰す場合もあり、長時間のプレイを要するクソゲーにありがちな「賽の河原バグ」は本作にも存在していた。 現在は、バグ・フリーズのほとんどが解消されている。ロードについても、PS5でプレイすれば気になるほどではない。 UIが最悪かつ家庭用版向けのコンバートとしては甘い 元はPC操作(キーボード+マウス)を前提としたUIなため、コンシューマゲーム機(ゲームコントローラー)との相性が最悪なのだが、その点を考慮した変更がされているとは言い難い。特に見出しの多さと階層の深さは億劫な点としてあげられる。 難解かつ不親切気味なシステムというと『RPGツクール5』があげられるが、単純な煩わしさではそれすら軽く上回る。 アイテム枠の追加やマップタイルの進行の可不可を一括で決められないなど、実際にプレイしたのか疑問に思うような不便な点も。 オリジナル作からの改悪点が目立つ 先のUIの件やロードも含めて、PC版より劣化した機能が多く、中には家庭用向けに変えようとして失敗しているものが見られる。 コンシューマ版の過去作と違い、ダメージ計算式を設定できる。これだけ聞くと良好に思えるが、実は計算式として利用できるパターンが少なく(*17)、すぐにネタが切れてしまう。もう少し自由度があればよかったが…。 また、PC版ではプラグインに頼った構造をしていた部分が多く、それを用いることができない本作は痒い所に手が届かなくなる部分が非常に多くなってしまった。 ログインボーナスの存在 RPG制作ツールなのにもかかわらず、ログインボーナスによって素材を集める要素がある。全て集めるには最低180日も要し、しかも途中から一定期間数のログインを要するようになる。 内容も別に特別感のないものが多く、むしろデフォルトで最初から入れろという基本的なラインナップばかり。イベントのアセットデータなどテクニック的なものを導入した方がよほどモチベが上がりそうなものである。 おまけにこの悪い意味で斬新なシステムにもかつては致命的なバグがあり、ログインボーナスを得ることで製作中のゲームデータが壊れるという事態も起こっていた。デバッグ不足にも程がある。 なおこのログインボーナス抜きでもゲーム製作に十分な素材は揃っている。つまり拡張的な要素ではあるのだが、だからこそいきなり創作に制約をかけるこの仕様に疑問が生まれるわけだが…。 CS機用に求められる需要を満たしていると言い難い。 これまでの家庭用ツクールは、良作・駄作を問わず「作品として完成させなくても、とりあえずいじって遊ぶだけでも楽しい」という要素も存在しており、だからこそ家庭用向けの緩さ(『5』を除く)があった。しかし本作はあくまでもガチで作る人向けの要素が強い。 これまでのシリーズは家庭用にプレイしやすいよう一から作られたものだからこそ、問題の大小はあれど一部の例外を除いて各種設定自体は単純かつわかりやすいもので、サンプルと比較参考にしやすいものが多かった。 本作は全体的にPC版準拠の用語や仕様が多く、ある程度の知識がないとゲームを作るのに手を出すのも難しい。先のUI問題のせいで難解さも増しており、家庭用版の主な顧客であろうライト層に不向きなのが痛い。 PCを使えない若者が増えており(*18)、また決して全ての家庭にPCがあるわけではないなど、家庭用ハードの方が圧倒的にハードルが低いのは事実である。しかし公開の場も用意してあるとはいえ、PCと違い完成作品の配信サービスがいつ終了するともわからない以上、労力に対して得られるものは圧倒的に少ない(*19)。 『RPGツクールMVプレイヤー』にしか配信できない仕様 本作で完成させたゲームは、別途無料でダウンロードできるプレイ用ソフトで起動させる仕様となっている。しかし多少の違いはあっても同じ『MV』でありながら、ソフト外のインターネット上において投稿できない制約が微妙すぎる。 と言ってもPS4版とSwitch版の間で作成ゲームデータは作成・公開ともに共有ができないため、この点はハードメーカーとの取り決めがあるのかもしれないが。 なお、発売される予定だったOne版はSwitch版と『MV』プレイヤーでプレイできるゲームが共有できる仕様になるはずだった。重ね重ね発売中止になったことは残念な結果である。 家庭用独自のUIであれば、これまでの作品と同様にネット公開できなくても「コンシューマ独自のものだから」と割り切れたものの、こちらは『MV』であることが足を引っ張った形となった。 いずれこのプレーヤーのサービスも終了することは想像に難くないが、紛うことなき『MV』の劣化なのにいずれ消えることがわかりきった媒体でしか配信できないのは…。 現在はDLCも発売されている。無料セットもあるが、有料コンテンツはやや高価で、最低は550円だが最大で1,430円もかかる(*20)。 公式の対応(Trinity) PC版に負けないアップデートへの熱意 最初からやっておけと言わざるを得ない一方、バグをそのまま放置する作品もある中、発売からの2年間で大量のアップデートを行っている。 フリーズやデータ破損等論外とも言える問題についてはある程度改善されロードも部分的に緩和される等、普通に遊べるようにはなった一方で、UI等の機能面の改善・追加についてはほとんど手付かずのまま。 何度もアップデートを重ねた結果、アプデのたびに新たなバグが発生することもある等、油断がならない部分も多い。 バグが出るという理由でチュートリアル要素をアップデートで廃止する等、やや自棄っぱちに感じるアプデ内容も存在した。 問題がないわけではないが、できる限り対応しようとした姿勢は評価できると言えるだろう。 不具合修正のアップデートは2019年の中頃にはほぼ終了し、後は軽微な不具合のサポートのみとなり、それも2020年1月からペースダウンし、8月を最後に残り2つの修正予定を残して事実上終了した。(*21)(*22) 繰り返しになるが、発売前にやるべきデバッグを後からやっただけという点はどう足掻いても言い訳できないため、何故その熱意を発売前に発揮できなかったのか悔やまれるところ。それでも2年付き合い続けた根気は認めるべきであるが。 評価点(Trinity) 『MV』由来の素材の多さ BGMから立ち絵素材に至るまで、PC版の遺産とも言える素材が潤沢に用意されており、素材数だけなら家庭用版トップクラスと言っても過言ではない。キャラグラのモンタージュ式作成も可能なため、キャラフェイスに至っては絵柄の好みさえ度外視すれば無限大である。 2019年末にはショップ機能が開放され、新たな素材を購入することも可能となった。 コンテストへの応募方法が「セーブ時にチェックを入れるだけ」と大分楽になった。 一回しか開催されなかったとはいえ、ゲームの評判が最悪な中で中止にしなかったことは「図太い」と揶揄されることもあるが、むしろ真摯な対応と言うべきだろう。 移植する意義は薄いと言ってもゼロではない PS4版はさておき、Switchであれば外出時もいじることが可能であり、持ち運び制作も可能なら据え置きらしく家でガッツリいじることもできるため、便利かつとりあえず手軽に手を出しやすいと言う部分はある。 PC版でもノートPCを使えば可能とはいえ、やはり持ち運びしやすさの差から言ってSwitch版には勝てなかったのだが、GPD WINを筆頭とする、AYA NEO、SteamDeckなどのUMPCが復活し、値段が下がり、ゲーム開発に耐えられるスペックになってきたことからそのアドバンテージも薄れている。 総評(Trinity) デバッグの大切さを知れる作品。 はっきりいって商品失格の烙印を押されて当然の代物であり、10年に一度のクソゲーと揶揄されるだけの要素を積み上げ過ぎてしまった。 家庭ゲーム機用『ツクール』は、他コンストラクション系ゲームの台頭などで近年推移として需要が落ちており、PC版が創作性の自由度の高さを活かし、販売的にもPC用と家庭用と主力が入れ替わる形となっていた。品質低下を移植が原因だとする向きもある。しかし、他ゲームでもPCメインで家庭用への移植は一般化しており、それを持って否定はできないのではないか。 現在は真剣に作ろうと思えば遊べる程度の改善は行われているものの、公式が修正期日を宣言した一部不具合を放置したままであり、慣れれば回避可能というだけで、本作での最初の悲劇よりゲーム制作の敷居が下がったものの、新規ユーザーにはまだ高いと言わざるを得ない。 バグやフリーズがないのは当たり前であることを考えても、一部不具合を放置したことで、クソゲーという評価は揺らいでいない。 次回作の家庭用タイトルで購入検討の機会があれば、近年のCSシリーズを踏まえ、人柱になる覚悟で挑んで貰いたい。 昨今、PCシリーズの移植というのは普遍であり、はじめて『ツクール』を買うのであれば、発売直後なら覚悟して買うか、少し世間の評判や動画実況などを参考に様子を見て、購入判断をされることが賢明ではないか。 余談(Trinity) 前述したように本作で完成させたゲームは『 RPGツクールMVプレイヤー 』に配信出来るのだが、この無料のオンライン部分も問題が多い。 何故かダウンロードすればプレイをしなくとも評価できる、完成ゲームのバグ修正や追加要素のパッチ更新しようと再投稿すると今までのダウンロード数や評価数がリセットされランキングもいちから、非公開にしても検索できてしまう、改変可にしてしまうと完全コピーゲームで別ユーザーが投稿できてしまい判別不可能、制作中の作品と完成品が混在する、評価が好き嫌いなのか完成度なのかのフィードバック基準が不明瞭、プロ並みの公式サンプルゲームと初心者ユーザーの自作ゲームが同じ土俵で評価されてしまう等々、購買層を自ら減らしていくような出来の悪い物となっている。 シリーズの売上減少によりプロモーションも消極的だった。 開発者インタビューは「ゲームマニアックス」というサイトで行われたのみ(サイト終了と同時に消失/アーカイブ)。 宣伝番組は文化放送の超!A&G+で配信された「ツクラー‘sスタジオ」だけ(公開終了済み)。 本作をプレイするコーナーもあったが録画番組なので編集されていてあまり参考にならなかった。 ちなみに『フェス』の時は公式配信番組や先行プレイ動画で実機プレイを見せていた。 PC版ツクール(『MV』『MZ』)用の素材集として本作の素材がsteam及びDEGICAツクールストアで販売されている。 『MZ』のバンドル版では同梱素材集の1つとしてセット販売されている。 本作の最大のセールスポイントのメインである声優ボイスは同梱されていない Amazonでは発売直後は、パッケージ版の値段が暴落した。 ダウンロード版は長い事定価で販売されていたが、発売から1年半ほど経った頃から度々セールされるようになった。 初回のセールは半額の4290円だったが、2回目からはおよそ2000円前後と、Amazon販売価格を意識したような値段になっている。 発売から3年が経ち修正が一段落し最安値を脱し、パッケージ版の価格が値上がりしている。 KOTY絡みとして最終的に選外となった『RPGツクールDS』と比較される事がある。 『RPGツクールDS』発売当時は3月でKOTY選評期間が長かった上に発売直後に開催されたコンテストが予想に反して好評だった事で最終的に選外になった経緯がある。 対してこちらは、11月発売というKOTYの選評期間の短さに加え、パッチ修正に追われ、コンテストといった挽回の機会が与えられないまま年末を迎えてしまったためKOTYノミネートを免れる事はできなかったのではと思われる。 また、前作にあたるフェスなどの過去作とも優劣を比較されるが、相対的に見ると、近年CSツクールは発売されるごとにキレイに右肩下がりの販売になっており、どの作品がというより全体として、リピーターの満足度や新規ニーズ発掘に対応できていないのではないか。 2023年3月末の3DS「ニンテンドーeショップ」終了に合わせて行われた、『RPGツクール フェス』のサーバー停止を報告したツイートには、「次回の家庭用RPG Makerにご期待くださいませ。」と、家庭用RPGツクールの新作を匂わせるような一文が添えられていた。 次回作が、RPGMAKERとなったことで、RPGツクールとしては、1992年のはじめのツクールが世に出てから最後のツクールタイトルとなった。 2023年10月19日にPC版MZをベースとした『RPG MAKER WITH』が発表。Switch版は2024年4月11日発売、PS4/PS5版は発売日未定、海外は2025年内発売予定。
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RPGツクールVX Ace 機種:PC 作曲者:不明 開発元:エンターブレイン 発売元:角川ゲームス 発売年:2011 概要 パソコン用RPGツクール『RPGツクールVX』の後継作で、ニンテンドーDS版『RPGツクールDS+』と同時発売。単なるバージョンアップ版ではなく大幅に中身が改変されている。 デフォルト曲は『VX』から全て一新。曲の評価はシリーズの中でも特に高いが、残念ながら作曲者は不明。 公式の通信販売ストア『エビテンストア』を介して購入を行うと、 数量限定で『RPGツクール SUPER DANTE』と『RPGツクール2』のBGMデータを収録したデータCDが特典として同梱された。 (前作:RPGツクールVX 次作:RPGツクールMV) 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 Airship Battle1 Battle2 Battle3 Battle4 Battle5 Battle6 Battle7 Battle8 Battle9 Dungeon1 Dungeon2 Dungeon3 Dungeon4 Dungeon5 Dungeon6 Dungeon7 Dungeon8 Dungeon9 Field1 Field2 Field3 Field4 Scene1 Scene2 Scene3 Scene4 Scene5 Scene6 Ship Theme1 Theme2 Theme3 Theme4 Theme5 Town1 Town2 Town3 Town4 Town5 Town6 Town7
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/5693.html
今日 - 合計 - RPGツクール2の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時02分30秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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RPGツクール3 【あーるぴーじーつくーるすりー】 ジャンル RPG製作ソフト 高解像度で見る / 裏を見る 対応機種 プレイステーション 発売元 アスキー 開発元 空想科学 発売日 1997年11月27日 定価 5,800円 判定 良作 ポイント 家庭用版ではもっとも安定したクオリティ サンプルゲームも普通に良作戦闘シーンはちょっとアッサり ツクールシリーズリンク 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 RPGツクールシリーズ、コンシューマー第3作。今作からハードをプレイステーションに移行。ハード性能向上により前作からの正当進化に成功した。 特徴・評価点 メモリーカードにより大きな課題であった容量の問題が解決。ブロックがある限りイベントを作れるようになった。 ただし無限に作れるのはイベントだけで、イベント以外の魔法、アイテム、マップといったシステムデータは最大でもメモリーカード1枚分まで。 それでも今までとは比べものにならないほど容量は潤沢。優れたデータ圧縮技術により容量のコストパフォーマンス自体も非常に良好である。 またイベントは、メモリーカードをまたぐ場合イベントデータを丸々入れ替える形になるため、本当の意味でイベントが無限に追加できるわけではない。PSのゲームのディスク交換に近いか。 ただしそれを加味してもメモリーカード一本でかなりの長編を作ることは可能。 グラフィックの解像度が向上。また歩行グラフィックもカラー変更が可能に。 モンスターグラフィックは過去作と同様にリアル寄り。前作と共通のデザインを持つモンスターも見られる。 マップは1マス単位での編集が可能に。また既成の1枚絵マップも収録。 文章まわりが大幅強化。ほとんどの漢字・記号が使用でき、1つのイベントに入れられる文章量も増大。 入力システムも最初は戸惑うが、慣れればその完成度に驚くことになるだろう。 漢字の入力は音読みだけでなく訓読みにも対応しており、片方の読み方しか知らずとも入力しやすい。訓読みでも入力出来るのは当時としては非常に稀である。 イベントのページ数(フラグによる行動パターン変化)が前作の4パターンから99パターンにまで増加。 職業システムの実装 今作の職業システムは現在のシステムとは違い、能力設定した主人公に更に追加成長や魔法習得する形になっている。 その為に職業が不要の場合は名前だけ記載する、あるいは設定する必要がないのがポイント。 現在のツクールの場合主人公の能力が職業に依存される形になる為に職業→主人公(アクター)設定をする手間が(転職の有無にかかわらず)あり、キャラの幅を広げながらも不要なら使わなくても支障が出にくいシステムにしたのは評価できる。 アイテムや魔法の作れる数や種類も増大。さらにHPを消費して使う「必殺技」が追加された。 作成手順は魔法と同じだが、必殺技には「魔法禁止状態でも使用できる」「相手の魔法半減や跳ね返しなどの補助効果を無視できる」などの特性がある。「全員の補助効果無効(*1)」という効果の特技を作成する際は、必殺技での設定がほぼ必須である。 魔法(必殺技)使用時のメッセージも、「~を唱えた」以外に「~を歌った」「~をした」など選べるようになった。これにより、「体当たりを唱えた」というようなメッセージの違和感が無くなった他、「いねむりをした」などネタ行動を取らせることもできる。 魔法や必殺技のアニメーションを作成出来る様になった。 これまでは味方側を対象とした魔法は画面が発光するだけだったりと簡略化されることが多かったが、今作では味方側にも設定したアニメーションが反映されるようになった。 ステータスや通貨の名前を変更可能に。世界観に広がりができた。 しかもこれらは、トップメニューでも変更後の項目名が反映される。 選択肢による分岐で「はい/いいえ」以外に自由に文章を設定することが可能になった。またランダムで分岐することもできる。 敵の出現パターンをそのマップ全域で一律に設定する方式の他に、特定の範囲内にだけ個別に出現パターンを設定することもできるようになった。これによりマップの一部分にだけ敵が出現する地帯などを作れるようになった。 グラフィック製作モードである「アニメティカ」を搭載。作成したグラフィックデータをメモリーカードに記録しておき、ゲーム中に使用できる。 アニメティカのみに収録されている大型モンスターや現代風キャラクターなどのサンプル素材がある。ただ同じディスク内にあるデータなのに、それらを使うのにもメモリーカードを使う必要がある。 アニメティカで作成したモンスターは、何故か攻撃エフェクトがプラズマ固定となる。場合によっては、モンスターに合う技を必殺技で作成するといった工夫も必要となるだろう。 製作画面でXボタンを押すと、解説役の女の子が登場して機能の説明をしてくれる。 本編には一切登場しないキャラだが、アニメティカのムービーを作成するモードでは彼女と思われるキャラ(*2)を使用することが出来る。 『音楽ツクール かなでーる2』の曲データをコンバートして使用可能。 CD-ROM製のゲームとは思えない程読み込みのストレスを感じさせない工夫。 読み込みと感じるのはゲーム開始時とメモリーカードのアクセス位で作業中はもちろんプレイ中読み込みに悩ませることがない。 ロード対策による弊害もあるが通常プレイする分には問題ないレベルである。 上記の外部素材もゲーム開始時に一括で読み込むため、『RPGツクール4』のようにゲーム中に逐一ロードが挟まることもない。 その他、属性、マップ上特殊エフェクト、AI操作キャラ、負けイベントなど、新要素多数。 サンプルゲームの『ゴブリくんの冒険』は、RPG世界のザコキャラである主人公が、ボスキャラになることを夢見て旅するというもの。メタ的な内容を含みつつも、素朴で温かみのある世界観は評価が高い。 前作同様チュートリアル的な要素が強く、新機能であるパーツ範囲でのモンスターの出現設定について言及されるシーンも多い。そのわりに、サンプルゲームでは使用されていなかったりするが。 賛否両論点 戦闘関連の仕様がロード対策によって簡素化 戦闘関連のロードがほとんど感じられない程テンポが良いが、その代償として戦闘中の背景グラフィックが廃止され、マップ画面に敵グラフィックがそのまま出る仕様になり他のRPGツクールと比べてもアッサリしている。 また戦闘時の魔法エフェクトが作成可能になったが、昔の簡素なフラッシュアニメーションのようなもので、自由度が上がった反面クオリティが下がった。 設定出来るフレーム数も少なく、基本的にエフェクトがあっさり。どれだけ長いアニメーションをつくろうとしても2秒か3秒程度が限度である。種類が限られていても前作のような綺麗なアニメーションのほうがいいという意見も多い。 事情を説明すると当時のCD-ROM製RPGは戦闘ごとに読み込みでテンポが悪くなるという問題点があり、戦闘周りの処理を少なくすることで戦闘時の読み込み問題を解決したとも言える。 戦闘は工夫しないと作業感が増すという意見がある一方で、テンポを崩さなくて良いという意見もある。 効果音素材の一部にはっちゃけた、どこで使うんだと言いたくなるものがある。 ただし再生速度を18段階に渡って弄れるので、工夫と発想次第では効果音でピアノ演奏をさせたり、乱戦の剣戟の細かい機微を表現したりと、可能性は多岐に渡る。 フィールドマップが、従来の普通に移動する方式から、行き先を指定して移動する方式(サガシリーズや、『スーパーマリオRPG』などに近い)に変更。ここは好みの分かれるところ。 ただし、内部マップで従来のフィールドのようなマップを作ることは可能。 別売りのキーボードが使えないため、漢字が増えた分文章入力が少し面倒になった。 とはいえ、漢字リストは音読み訓読みどちらにも対応しているので、慣れれば使い勝手は良好である。 収録されているBGMの作風が大きく変わった。 「BATTLE1」「DUNGEON2」といった風に各曲にタイトルが付いて素材として使いやすくなった反面、悪く言えばありたきりな曲が中心になっている。 また、前作よりBGMの1ループが短い曲が増えたが、前作ではBGMの曲調の変化のせいで扱いづらいものもあったので一概に悪い点とは言えない。 BGMの雰囲気は全体的に落ち着いており、過去作と比べるとやや暗めなものが多い。 「TOWN1」という曲は町の曲とは思えないほど暗く、サンプルゲームでも緊迫した場面でばかり使われていたりする。 城のBGMを想定した曲は2つあるが、どちらも良曲ではあるものの城の曲としては使い所が難しい。「CASTLE1」は非常に禍々しい曲調で、サンプルゲームでも魔王関連のシーンで使われている。「CASTLE2」も威圧感があり過ぎる曲調となっている。 ゲーム配布のハードルは相変わらず高い。 他人にプレイしてもらうにはソフトとメモリーカードを別に用意する必要があり、特にメモリーカードの負担は大きい。 複数枚に及ぶ大作にもなるとソフトよりもメモリーカードの調達の手間や出費のほうが圧倒的に高い事もザラ。 他にも他者にプレイしてもらうには結局データが入ったPS3、あるいはメモリーカードアダプタでメモリーカードに写して(このソフトを持っていないユーザーの場合は)ソフトも持参する必要があるし、そもそもPSを持っていない場合は自宅に呼んでプレイしてもらうしかない等配布に関しては手間が掛かり、敷居が高い。 とはいえ、市販のメモリーカードを使う分ゲーム配布に関しては前作、前々作のSFC版に比べるとハードルはそれなりに下がっている。 問題点 武器と盾が左右の手それぞれに装備でき、両方の手に武器を装備すると2回攻撃ができるためバランスを崩す要因になる。 そのため難易度の調整や、あらかじめ外せない装備品で片手を封印しておく(そうすると今度は武器と盾が同時に装備できないが)などの工夫が必要になる。 敵への魔法の有効・無効が個別に設定できなくなった。 0ダメージ化させたい魔法がある場合、特定の『属性』ごと『効かない』設定にする、或いは『魔法無効化』か『魔法を跳ね返す』魔法をかける事で全面的に無効化するしかなくなった。 状態異常魔法と能力ダウン魔法の成功率は『魔法耐性』による一括でしか設定できない。 そのため前作までは可能だった「状態異常は効かないが能力ダウンは効くボス」と「雑魚戦では状態異常魔法で活躍し、ボス戦では能力ダウン魔法で活躍する呪術師タイプのキャラ」も作れなくなった。 戦闘不能状態(表示:死亡)になったキャラはHP1の状態でしか蘇生させられない。 まさかのDQ2仕様。1人でも戦闘不能者が出ると体制の立て直しが難しくなり、ゲームバランスが取り辛い。 前作では「すべてかいふく」という、HP満タンで蘇生&MPも全回復という強力な効果を持つアイテムでのみ蘇生できたが、そちらの方がまだ良かったという声も…。 味方の運の良さが敵のす早さを数割上回ると敵の通常攻撃が殆ど当たらなくなる。 これにも面倒な計算式が関わっており、この仕様を上手く生かした設定も難しい。 (内訳:初期値(通常5%、「攻撃ミス1/2」設定時50%)+{(味方の運の良さ/敵のす速さ)×100}-100 [%] 「初期値≦ミス率≦90%」これの範囲外となる場合は最小、または最大の値となる。) 実際に設定してみると運の良さ150、敵のす早さ100の5割超でなかなか当たらなくなり、上記の式以上にミス率が高い。 特に運の良さを「どうせあんまり重要じゃないし」「ネタだよ、ネタ!」と言って無駄に高くしたり、素早さを下げる魔法を「どうせあんまり使わないし」と思って低コストや効果大にしてしまうと目も当てられなくなる。 『魔法耐性』の仕様がややこしい。 具体的に言うと「状態異常魔法の成功率 = その状態異常魔法が持つ成功率 × (100 - 魔法耐性/100 [%])」。 よって、魔法耐性の値に限って4桁未満では殆ど無意味であり、他のパラメータと違い極端に高く設定しなくてはならず、状態異常が効いてしまうと困る敵は必ず9999に設定しなくてはならない。 状態異常魔法の素の成功率は種類ごとに固定されており、例えば毒や能力ダウンは100%、即死は40%といった具合。 故に、魔法耐性1000の相手には前者が90%、後者が36%の確率で成功する。 説明書前半の項目説明では「魔法に対する抵抗力のことです。」としか説明されていない上、実際には魔法のダメージとは何の関係もなく、紛らわしい。 説明書の事を更に言うと、主人公(味方キャラクターの意)エディットの項目説明では「この値が高いと、モンスターの放つ魔法がかかりにくくなります。」とだけ表記されており、モンスターエディットの項目説明では「この値が大きいほど、魔法に対する防御力が高くなり、主人公の魔法攻撃からのダメージを受けにくくなります。」という事実と全く異なる説明がされている。 魔法耐性という名前ながら必殺技も対象となっており、非常に紛らわしい。 『属性』が非常に使い辛い仕様。 3すくみ+無属性で固定されているのだが、有利属性で1.5倍、不利属性で0.5倍、同じ属性で0.25倍の倍率がかかり、デメリットの方が大きい。 これを生かしたゲームバランス作りは中々の難題で、特に武器に設定した場合プレイヤーへのストレッサーになりやすい。 悪い事に戦闘中の装備変更は一切出来ない。 武器に必ず属性が付く 厨臭い 作品の場合、素手でいた方が安定するケースも起こり得る。 魔法、必殺技、武器以外に属性を設定できるものは、味方の場合、最大2つまで装備できるアクセサリーの効果のみで、それを選ぶと設定した%だけその属性の魔法と必殺技のダメージのみ軽減されるに留まる。敵の場合、攻撃された時のみ影響する自身の属性の他には4種類の属性をそれぞれ『効く』『効かない』の2種類から選ぶのみであり、設定の幅に欠ける。 『項目エディット』(ゲームのシステムを決める部分)で属性を『無し』にする事は可能。 そうすると各属性に代わり『魔法防御』という項目が設定可能となり、ゲーム中のステータス画面でも他の属性が表示されなくなるが、システムとしては無属性1種類のみになるのと同じ仕組みとなり、メリットは特に無い。 状態異常魔法などの成功率とは無関係で『魔法耐性』と混同しやすく、魔法防御という名前ながら必殺技も対象なので紛らわしい。 敵の設定ではこの魔法防御を『効かない』に設定すると、全ての魔法と必殺技のダメージが0になる。日本語としては変なのでややこしい。 『魔法無効化』『魔法を跳ね返す』の効果が強力過ぎる。 回復魔法などの有益な魔法を通してしまい、ターン経過による解除も無いため、相当限定的に使わせないとゲームバランス崩壊の元となる。 FFのディスペルの敵味方全員版に当たる『全員の補助効果無効』の魔法さえも防いでしまう。 この2つの効果を解除する方法は、全員の補助効果無効の『必殺技』を使う事のみ。 イベントでエンカウントさせた敵には石化と即死が効かない。 その他の状態異常(毒、沈黙、混乱、眠り、麻痺)や能力ダウンは効くので中途半端かつ紛らわしい。 イベントによるシンボルエンカウントを再現した作品で、ザコを即死で一網打尽…という事が不可能になっている。 (尚、イベントでのエンカウント時は戦闘開始時のSEが通常時と異なるため、透明のイベントであっても判別は可能。) 不可解な事に『相手のHPを知る』魔法もイベントの敵には効果がない。(ボス等の固定敵以外の誰に使えと言うのだろうか…) こういった厄介な仕様の数々が説明書はおろか公式ガイドブックにすら記載されず、それらを知らずに作られた作品(コンテスト受賞作や後述の読者投稿作品など)もあり、ボスに状態異常魔法が効いてしまう等のケースが見られた。 プレイヤーへのスマートな説明もしづらく、作品のテンポやプレイヤーのモチベーション低下にも拍車をかける。 イベントの「じどうてきにはじまる」が削除され、代わりに『初期化イベント』や『イベントを引き継ぐ』が追加されたが、これにより使えなくなったテクニックが存在する。 エンカウント率設定を一番低い設定にしてもエンカウント率が高い。 この影響でサンプルゲームのエンカウント率がかなり高い。特に中盤のダンジョン「マルデ城」は迷路のようなマップ構造に加えて敵も強く、逃亡も失敗しやすいためここで挫折した人も多い。 かといってエンカウント率を下げる魔法やアイテムは重ねがけが可能なので、それらを使える様にすると今度はノーエンカウントが可能になってしまう。 モンスターの出現パターンを範囲制にした上で、エンカウントのない範囲を設定することで調整できないこともない。マップごとの設定が面倒ではあるが。 ランダムエンカウントモンスターのパーティを設定出来ない。 設定したモンスターがこちらのパーティ人数を問わずランダムで登場するため、「序盤に登場するモンスターは1体編成に絞る」などの細かい調整が出来ない。 ちなみに、パーティ人数が多いとモンスターの出現数も増える仕様になっている。Sサイズのモンスターなどは画面を埋めるほど出現するようになるので、小さいグラフィックのモンスターは見た目通り弱い設定にしないと複数出現したときに苦労させられる。 イベント戦闘ならモンスターのパーティ編成も可能だが、逃げる事ができないといった制約もある。 『モンスター配置』設定で戦闘テストができるのだが、こちらも通常エンカウントと同様の仕様なため、ボスキャラが複数現れたりといまいち使いづらい点がある。 単体のボスのテストならLLサイズの仮のモンスターグラフィックを当てることで何とかなるが、「お供A、ボス、お供B」といった編成の場合、そのパターンで出現するまでやり直すか、テストプレイで実際に戦うかになる。 麻痺を回復させるアイテムがマップ上で使用できない。 万能薬などでは回復可能。恐らく設定のミスだと思われる。 しかも麻痺という効果は1ターン行動不能にする行動制限系の状態異常であり、マップ上で治せないのはかなりの痛手。自然治癒はするが時間を要する。 状態異常としてはかなり強いため、あるいは麻痺そのものを登場させないという選択肢も考えなくてはならない。 必殺技の仕様が不便。 使用のために消費するポイントがHP固定なことに加え、就いた職業によって習得する形でしか習得できない。 後の『4』では新たな個別消費ポイントが設定され、主人公の設定で覚えさせることが可能となった。 必殺技の習得をレベルアップ時に設定できるが仕様上L99になると必殺技が習得できなくなってしまう。 イベントで必殺技を習得する事が可能なのでこちらで救済する事は可能。 消費HPは2桁までしか設定できない。そのため、強力な必殺技を作りにくい。(*3) 『○系統の魔法』などの魔法という名前が付く項目とは無関係ではなく一緒に影響を受ける。上述の通り『魔法無効化』と『魔法を跳ね返す』の2つだけは文字通り必殺技は対象としないため、非常に紛らわしい。 変数システムが未採用。 製作者によっては所持金を変数として使っていた。無論これは所持金システムを捨てることとなるので、汎用的とは言えない。 これは後の『4』から本格的に採用となった。 装備品を購入する際、パーティ内の誰が装備できるかという一覧表が削られた。『4』では復活する。 説明書に記載されていない操作方法やテクニックがある。 また仕様が説明書に記載されているのと異なる部分もある。 デフォルトマップに使い道があまりないものが多い。 自作マップが出来ない分、割合使い道は多彩な『4』と比べると少し難点ではある。 『アニメティカ』が非常に使い辛い。 デザエモンで可能な「方向キー1回の入力につき1ピクセル移動」が不可能。その上カーソル移動に緩急がなく位置の微調整が効かず不親切。PS用マウスも精度が低いのであまり救済にならず。 『キャラクターをかく』に至っては特定のエリアで左右反転が正常に機能しないなどのバグもある。 細かいカーソル移動ができないことから、カラーパレットのRGB調整が非常にやりにくい。グラデーション機能を使えば細かい色設定ができるが、『キャラクターをかく』では使用不可。 画面レイアウトも最適化されておらず、拡大した描画エリアが原寸大ウィンドウ(全9コマ)と同じサイズ、かつ画面中央から右に大きく離れた位置にあるなど、洗練されていない。 『音楽ツクール かなでーる2』のデータコンバート時にバグがある。 特にドラムキットの音が打ち込んだ分の1オクターブ分ズレるバグが厄介。上記のアニメティカの使い辛さもあって素材製作環境は非常に悪く、前作で出来た、音楽ツクールの曲をそのままRPGツクールで使う事も出来なくなった。 かなでーる2で作成したコンバートデータにはメモリーカードに書き込んだ順のIDが付く。そしてそのIDをファイル名として認識するため、ファイル名は違っても同名のファイルとみなされるという欠陥もある。これもかなり面倒。 特にメモリーカード複数に保存する場合は必ずメモリーカード毎にファイルのIDが被るため、管理が大変。 かなでーる2のBGMを鳴らし続けているだけで大音量の雑音が鳴り続けるバグもあり、回避方法は「あまり流さないこと」。これらを「知っていれば回避可能」で片付けるのは賢明とは言えない。 かなでーる2同様、時代やハードを鑑みても音質は良くない。 シナリオ作成で『エフェクト』の発生を「ランダム」に設定した場合、バグにより画面外にエフェクトが発生してフリーズする事がある。 メモリーカード複数枚にわたる大作の場合、ゲーム開始だけで数分間のロードを要するため、プレイする側にも忍耐を強いる事になる。 アニメティカで作った各種画像やかなでーる2のコンバートデータを多用するほど1度にかかるロード時間も長くなり、メモリーカードの管理(特に上述のかなでーる2コンバートデータのID被り)や抜き差しも煩わしくなるため、そういった作品を好むプレイヤーは多数ではなかった。 総評 一部要素については前作『2』のほうが良いという声もあり、また自由度に関しては次々作『5』のほうが遥かに高い。 が、ツクールの魅力である自由度、作りやすさ、クオリティのバランスが最も取れているのは今作であるとの声もある。 そういった意味で、コンシューマー版ツクールの最高傑作はこの『3』だとする声は多い。 余談 史上初の、メモリーカード使用ブロック数が可変という仕様。これについてパッケージでの容量表示についてソニーと揉めたらしい。 この様な経緯もあってなのか、または使用ブロックが大きくなると仕組みが複雑になってしまうということなのか、過去に作成した本作のデータをPS3にメモリーカードアダプタを用いてコピーして使用しようとしても、コピーしたデータがバグって使用出来なくなってしまっているといったことが起きてしまうこともある。PS3に安定してデータをコピー出来れば、現代においては配信等に役立つと思われるので残念なところである。 CD付録つきのゲーム雑誌『電撃プレイステーションD』では一時期(*4)、毎号に渡って本作で作られたアマチュア投稿のゲームが収録されていた。 当時はインターネットがほとんど普及していないこともあって、アスキーのコンテスト以外で『RPGツクール3』作品を発表できる数少ない場でもあった。 当初はメモリーカード無制限で投稿が可能だったが、メモリーカードをあまり持っていないユーザーの配慮として2枚でプレイできる工夫が必要になった。 中には市販並のクオリティの作品もあったので、『RPGツクール3』作品をプレイする目的で『電撃プレイステーションD』を購入するユーザーもいた。 『電撃プレイステーションD』に投稿し公開されたRPG作品の著作権は発行元のメディアワークス(当時)に帰属されている形だった。当時はお互いに全くの別々のグループ会社であったが、グループ再編の影響で現在はツクールシリーズと『電撃プレイステーション』が同じ株式会社KADOKAWAグループになっているという形というのは何とも運命的な話である。 ガイドブックは実質説明書の焼き直しであり、役に立つ部分は少ない。 ネットコミュニティでは、とあるツクラーの影響により、戦闘曲「BATTLE3」が異様に有名。通称『邦子のテーマ』。 2019年半ばに入ってから、「アニメティカ」が 任意のゲームのセーブデータの改竄ソフトとして使える ことが判明し、一部で脚光を浴びることになった。 これは、「無圧縮」形式でデータを保存すると、画面の色情報がそのまま00~FFの16進数情報で保存されるためで、他のゲームのセーブデータを「アニメティカ」のセーブデータとして読み込ませ、 画面に塗られた色をセーブデータに見立てて書き換え、上書きセーブする ことでデータを書き換えることができる。 ただし、実施には「他のゲームのセーブデータを『アニメティカ』のセーブデータとして読み込ませる」(あるいはその逆)ため、セーブ中にリセット、またはメモリーカードを抜く操作が含まれている。事前にバックアップは取れるものの、データ消失の危険があり、メーカー保証外の操作でもあるため、実施の際は自己責任で。 このデータ書き換えを、他のゲームのRTAに応用する遊びも行われている。これにより、本作は 「セーブデータツクール」 等とネタにされることになった。 もちろん、「『RPGツクール3』を併用する」という時点で当然ながら既存のRTAとはレギュレーション的に別扱いであるため、あくまでも限定的なネタである。(電ファミニコゲーマーの解説記事リンク) 海外版は「RPG MAKER」として販売されている。 海外版のパッケージイラストはTRPGにおけるゲームマスターをイメージしたものとなっている。
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登録日:2011/01/31(月) 21 47 00 更新日:2023/12/28 Thu 20 57 37NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 RPGツクール RPGツクール2000 VIP エターなった ゲーム コンパク モナーRPG ラウンジ作品 傑作 古いファイル→何だっけコレ?(カチッ)→うわぁぁぁぁあ!!!(ゴロゴロゴロ) 名作 高橋邦子 黒歴史メーカー 『RPGツクール2000』とは、ゲーム制作キット「RPGツクール」シリーズの1作である。 2000年4月5日発売。 ●概要 Windows系では『RPGツクール95』に続く2作目の「RPGツクール」作品である(PC系ではPC98の作品を含め4作目)。 「変数」の導入を始めとして、多くの要素が前作からパワーアップしている。 歴代のあらゆる「RPGツクール」の中でも屈指の名作と誉れ高く、過不足なく充実したイベントコマンドと変数システムにより、シンプルながらも奥深いゲーム製作が可能。 その優秀さから広く長く普及し、使用者・作品数ともに極めて多い。 もちろん、パソコン用RPGツクールは以後も続々とリリースされたが、永らく驚異的な普及率と認知率を保ち続けた。 そのため、ネットで本作のための素材を配布しているサイト等も数多く存在し、選択肢は非常に豊富である。 ただし、版権素材を使うなら一般配布は止めよう。約束だ。 基本的なシステムは、見下ろし型のフィールド画面&正面視点でコマンドを選択するターン制の戦闘画面…というドラクエを踏襲したスタイル。最大パーティーメンバー数は4人。 デフォルトの戦闘画面はちょっと野暮ったいため、イベントコマンドを駆使して戦闘システムを自作するツクラーもいる。 ここまでの事を実現するには相応の技量を必要とするが、最盛期にはそんな作品がゴロゴロしており、デフォルトシステムだけで済ませている作品はそれだけで物足りなく見えるくらいだった。 それくらい、『2000』の懐は深かったのである。 しまいには格闘ゲームやアクションゲームまで作ってしまう猛者も数多く存在した。 一応、ツクールシリーズは格ゲーやアクションを作る物が当時からあったはすなのだが、それらがロクに普及しない一方で、本作を魔改造する者がどんどん増えるとは…。 使用するうえで想定されているPCスペックやネット環境など、さすがに今となっては時代を感じさせるような要素も少なくないが(*1)、当時としてはかなりツボを押さえた良システムであり、また、今後の環境の変化にも対応できるものであった。 インターネット、ひいてはパソコンの急速な普及に重なった本作のヒットは、ネット上におけるアマチュアゲーム文化隆盛の立役者となったことは間違いない。 00年代の爆発的なフリーゲームブームは本作なしではなし得なかっただろう。 当然だが、PCのツクールは家庭用ハードのツクールに比べて圧倒的に自由度が高い(これは『2000』に限らず、あらゆるツクールに言える)。 特に、製作者のイマジネーションを刺激し夢を形にする「ツクール」において、自由度というものは何にも勝る最重要要素である。 ●以下、家庭用シリーズより優れている箇所 戦闘アニメ(技のエフェクト)を自分で作成できる。 自分の描いたイラストをそのままゲーム内の顔グラフィックやモンスターグラフィックに使える。 素材を集めるor作るかすればフルボイスのゲームも作成できる。 グラフィック表示等を利用して自作戦闘やRPG以外のゲームを作れる。 ゲーム(ツクール)内のあらゆる項目の数の増減が可能。 あらゆる素材を自分の手で作ることができ、かつそれらを容量の許す限りゲーム内に取り込める。 作成中のデータは直接パソコンに保持できる(据え置き機版だと外部メモリを新規購入しておかないと保存できないケースが多い)。 配布もサイト等にアップするだけで良い、プレイする側もRTPをDLしておけばプレイ可能(据え置き機版だとソフトとメモリが無ければプレイ不可能)。 無論、家庭用ツクールもまたシリーズを盛り立ててきた存在であり、従来PC用ツクールと家庭機用ツクールは、手軽さと自由度において一長一短の関係にあった。 しかしPC用シリーズが本作で躍進を遂げた一方、家庭用シリーズは『ツクール3』を最後に凋落の一途を辿ることになる。 そのうちパソコンの普及でハードルの格差も無くなっていったため、このあたりからツクールシリーズは主戦場をPCに移すことになる。 後に『RPGツクール2000 VALUE!』、『RPGツクール2000 VALUE!+』と、二度にわたり廉価・アップデート版が販売されている(*2)。 最新OSへの対応、使用キーの増加、表示ピクチャ数の増加、MP3ファイルへの対応などが行われた。これを利用すれば「ラスボス戦にGONGを流す」なんて熱い表現をする事も…!! また、アスキーツクールの公式サイトにて体験版がダウンロード可能。 この体験版、無料なのにツクール2000のほぼ全ての機能を使用可能かつ作成データの保存も可能だった。 制限こそあるが、大作を作ろうとしなければあまり問題にならない。 (一応、音楽がピアノになるバグが存在する) 続編の体験版はプロジェクトデータが起動中しか保存されなかったり、他のゲームデータの読み込みができないと言った制約が大きい中で、 この作品の体験版は(自分で楽しむ範囲内ならば)無料でゲーム作りが出来る最高のソフトとも言えた。 …が現在は起動が30日制限が掛かっているVerに変わってしまった。 一応、2000と何故か2003のハンドブック付属のCD-ROMに素材データと一緒に搭載されているので、試して見たい人は購入を検討してもいいかも知れない。 今は製品版がネットで購入できるので、わざわざ有料体験版なんて必要ないと思われるが… ●RTP(ランタイムパッケージ) 本作から導入された要素。 ツクールに最初から入っている画像や音の素材、所謂デフォルト素材一式をまとめたものである。 ツクール2000は、これらのデフォルト素材をゲームプレイヤー側が予めインストールしておくシステムを採用している。 プレイヤーは公式サイトからRTPを予めダウンロード・インストールしておかないと、RPGツクール2000のゲームを遊ぶことはできない。 これによって、ゲーム制作者は作品を配布するとき、デフォルト素材をファイルに含める必要がなくなる。 当時はまだまだ回線やサーバーが未成熟で、数MBのダウンロードにも時間が掛かるユーザーも多かった。 そのため、ゲームの容量を最小限にするために考案されたシステムなのである。 追加した自作素材などについてはファイルに入れる必要があるが、全素材自作なんてケースは流石に少ないため、大抵はRTPによって軽量化の恩恵を受けられる。 デフォルト素材しか使っていない作品ならマップデータ以外はほぼ空っぽで配布することができたため、かなりの小容量で済んだ。 ネット環境が充実し、ADSL→光と高速回線が普及するにつれて必要性は薄れていったものの、『2003』『XP』『VX』と、作品を経てもRTP体制は続いた。 最終的に『RPGツクールMV』で廃止されるまで、このシステムは継承されていった。 また、「RTP」は単純にデフォルト素材を指す通称としても用いられる。 ツクール2000のRTP素材といえば、まあ安定した出来で汎用性は高いのだが……その分、何とも言えない地味さで、ハッキリ言ってかなりダサい。 そのため数々のゲームをプレイするうちにだんだんうんざりしてくる人もおり、時にはデフォルト素材を使っているというだけでマイナス点と見做されることもある。 しかし一方で、その独特の味に愛着を覚える層も現れ、デフォ素材のグラフィックに勝手に固有のキャラクターが付けられて、ユーザー間で共有されたりもしている。 ●サンプルゲーム ツクールにおいて忘れてはならない存在がサンプルゲームである。 長いツクラー道のほんの序章にして、ツクールの可能性を示す案内人たち。数日でエターナったツクラーにとってはこれがゲーム本体になる。 『2000』には粒揃いの7本が収録されている。 またこれらの作品に使われているオリジナル素材は、一部を除いて制作素材として使うことが許可されている。 SAMPLE1 『花嫁の冠』 ある意味本作の目玉である作品。 なんとプロのクリエイターを起用し、豪華声優陣によるボイスまであるたぶん世界一豪華なサンプルゲーム。 キャラクターデザインは『俺の屍を越えてゆけ』の佐嶋真実、シナリオは後に『GJ部』などを手掛ける新木伸。 出演声優は鈴村健一、今井由香、田村ゆかり、冬馬由美、堀江由衣、うえだゆうじ、釘宮理恵、塩沢兼人などビッグネームが名を連ねる(*3)。 内容は主人公カインが「好きな相手とは結婚できない」という村の呪いを解くため、元凶である魔王を倒しに行くファンタジーRPG。 RPGであるとともにギャルゲーでもあり、村に住む6人の女の子をパートナーにしてダンジョン攻略に挑んでいく。そして村の呪いを解いた暁には……? 魔王退治と言っても終始牧歌的な雰囲気が漂う作品なので、人気声優演じる女の子とイチャイチャしながら冒険しよう。 RPGとしては村1つとダンジョン1つにいくつかの寄り道を加えたコンパクトなスケールで、ツクールの主要な機能をひととおり使っているのでサンプルとしては至って堅実な作品。 残念なことに本作の素材はほぼ全て使用が許可されていない。声優の音声素材とかがあるので仕方ないが、出来のいいドット絵やMIDI素材も巻き添えを食って使用不可になってしまっている。 ちなみに新木伸の作品『GEφグッドイーター』では「7人の嫁をゲットしたカインおじいちゃん」が同作の主人公カインの曽祖父とされており、他に本作のストーリーを基にした『薪割りスローライフ始めますか?』も執筆している。 SAMPLE2 『Abyss-Diver #0』 コンテストパーク受賞作家、重歳謙治による作品。 人口爆発による居住区不足に陥った未来世界のサイバーパンクRPG。 主人公は、過去に投棄された地下居住区を暴走した警備ロボットやモンスターから奪還する「アビスダイバー」を生業とし、稼業の傍ら、行方不明になった同業の友人を探すため地下に潜る。 緻密な世界観と、アイテム収集に独自の成長システムなどのオリジナリティが光る。サンプルにして既にツクールの奥深さをこれでもかと掘り下げ、ユーザーに示してくれる秀作。 また本作に使われているSF風オリジナル素材は、中世ヨーロッパ風に偏ったデフォ素材の補強という意味でも非常にありがたい存在。 続編にあたる『Abyss-Diver #1』が『ツクールVX』のサンプルゲームとして収録されている。 SAMPLE3 『クイーン・クー』 アーフィオ王国の女王でありながら、お転婆な14歳の少女であるサーリアは、クーハルサと名乗って街に下り、市井の世界と国の現状を学んでいく。 王女としてのスケジュールをこなしながら、ギルドの物資流通に関わったり、モンスターを使役してダンジョン探索したりするシミュレーションゲーム。 絵柄も女の子向けっぽいファンシーな感じで、『アトリエシリーズ』などを思い浮かべると近いかもしれない。 グラフィックはほぼ自作、さらには戦闘や探索、物資運送のシステムも全て自作で組まれている非常に気合の入った作品。 自作プログラムで最早RPGじゃない作品も数多く生み出したツクール2000だが、その萌芽はこの時点ですでに芽吹いていた。 SAMPLE4 『修道院』 探検家アーガルは行方不明の子供たちを探すため、魔物が蠢く修道院に挑むことになる。 『ゼルダの伝説』のようなフィールド上で戦闘を行うアクションRPG。 単純なコマンドを使った物のためアクション性は高いとは言えないが、これも独自システムに挑戦した意欲作と言えよう。 グラフィックも自作だがそのクオリティゆえに非常にシュールな感じになっており、それを自覚してかホラーっぽいわりにノリは軽い。 魔物や死体の傍らになぜか携帯ゲームが転がっており、4種のミニゲームがプレイできる。……が、このミニゲームの方が明らかに本編より作り込みが凄い。 SAMPLE5 『蠢く闇の砦』 財宝を求めて廃墟の砦を訪れた冒険者アーテルだったが、仲間が悪霊に憑依され、悪霊蠢く砦に一人閉じ込められることになる。 「荒れ果てた建物内で、彷徨うモンスターから逃げながら謎を解き、脱出を目指すホラーRPG」という、ご存じ後のツクールの歴史において一大ジャンルとなる系統である。 後になって振り返ると意外な価値が見出せる作品かもしれない。惜しむらくはRTP素材が致命的にホラーに向いていない。 SAMPLE6 『Ⅲ』 コンテストパークプラチナ賞受賞作『囚人へのペル・エム・フル』の作者である八百谷真が手掛けた作品。 思想犯として捕らえられた主人公カレス・アクセリーは、ある時自分の霊的分身を作り出す能力「ゴースト」に目覚める。 同じ能力を持つ3人の囚人による脱獄計画に巻き込まれるが、失敗した彼らとともに異空間に閉じ込められてしまう。 狭いフィールド内で使い捨て可能な分身「ゴースト」を駆使し、隠れたり敵の不意を打ったりする、互いが鬼のかくれんぼのような独自のゲームシステム。 美麗なグラフィックとテクニックが要求されるゲーム性、中二病魅力的なキャラクターから特に人気が高い作品。非常に短いのが玉に瑕。 SAMPLE7 『海賊』 16歳を迎えた少年クレスは、小さな島から大海原に漕ぎ出し、「海賊王」となることを目指す……という海洋冒険物語。 色々と個性派ぞろいのサンプルゲームの中で、デフォルト素材のみを使った西洋風冒険ファンタジーRPGというあんまりにもストレートな作品。 ボリュームだけは随一なのだが、そのボリュームはだだっ広すぎるフィールドとお粗末なゲームバランスに水増しされており、中身は非常に薄く、おおむねクソゲーと認識されている。 本編は全部デフォ素材のくせに唯一EDムービーがある。そんなところまでクソゲーっぽくしなくても… しかしそんなダメっぷりが逆に愛しかったのか、本作を弄るパロディ二次創作ゲームがツクられたりした。 ツクールの基本的な部分だけを使っているという点では、ある意味最も「サンプルゲーム」らしい作品と言える。……反面教師にしたほうがいい部分も多々あるが。 ●RPGツクール2000で作られた有名作 ※非常に数が多いので、有名所、もしくは項目が存在するものを優先します。 なお、二次創作系については記載しないでください。 タオルケットをもう一度 寄生ジョーカー Moonlight Labyrinth いちろ少年忌憚 Nepheshel Histoire 光と闇のセレナーデ 日記のネタが無いときの逃げ道 ミチル見参! シリーズ おばけ屋敷探検隊 ドロロンハイツの使用人 もしもシリーズ(VIPツクールスレより) 旋風仮面 ツクラーの野望 モナークエスト 夜明けの口笛吹き セラフィックブルー シルフェイド幻想譚 Ib Ruina〜廃都の物語〜 上記に述べたように、版権もの素材を利用して二次創作ゲームも作れるが、一般公開は控えよう。 それがもとで潰されたサイトは意外に多い。 さらに、どのゲームがとは言わないが、某動画サイトにて元ネタゲームプレイ動画にある二次創作ゲーム信者が荒らしを行った為、 取り込むべきファンを敵に回してしまい、以降、そのプレイツクールゲーのプレイ動画を投稿する事はタブーとなってしまっている。 そういった意味でも取り扱いは十分気をつけるべきである。 追記・修正はゲームを1作品でも完成させた人のみお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] セラフィックブルーの項目、以前はあったのか・・・ -- 名無しさん (2013-07-31 21 05 45) こういうの大好きだ。 -- 名無しさん (2013-07-31 21 23 36) 最近体験版で頑張っています -- 名無しさん (2013-07-31 22 05 27) 駄作名作含めて作品数多いのはぶっちゃけ割れるから -- 名無しさん (2013-07-31 23 05 34) 割らなくても十分安いのもある -- 名無しさん (2014-03-06 17 01 43) たしかIbも2000だったよね -- 名無しさん (2014-07-12 17 23 26) このツールで良作ゲームを作った一般人は中二病の極みwwwもちろん誉めてる意味でwww -- 名無しさん (2014-07-20 15 57 39) XPからは、システム周りいじれて、より自分の作りたいものを作りやすくなったからなぁ・・・ -- 名無しさん (2014-07-20 16 00 05) 高橋タグをつけた奴出て来いww -- 名無しさん (2015-02-02 23 00 18) ↑そうだ! 高橋さんは今はVXに移行したんだぞ!(ソウイウモンダイデハナイ -- 名無しさん (2015-02-06 18 35 23) 有名どこのフリーゲー多いのな。すげー。 -- 名無しさん (2015-02-06 20 38 15) 一部の奴等からは嫌われている、私は大好き -- 名無しさん (2015-12-13 09 10 52) ごめんなさい。自分は以前、「終始2000を貫くぞ!」と言ってましたが、数年前からXP→VXと鞍替えしてしまいました(土下座 -- 名無しさん (2017-08-14 18 36 57) ウォーターは俺の娘はめちゃめちゃ遊んだなぁ…知ってる人いる? -- 名無しさん (2018-08-16 07 08 55) このツクールでスマブラを完全再現した頭おかしい(誉め言葉)人がいると聞いて -- 名無しさん (2019-02-26 08 49 57) ↑うっそ!? すげええええええ!! -- 名無しさん (2019-02-26 15 24 33) ↑「もしもスマブラだったら」で参照。ありゃツクールシリーズの技術の極致だわ.... -- 名無しさん (2019-02-26 18 02 12) ↑のコメントを見て、さきほどスマブラ版を鑑賞しました....すげぇぇぇ!キャラチップで戦闘姿を作るの大変だけど...あれのスマブラ版って凄すぎる! -- 名無しさん (2020-05-06 22 58 41) そういえば、2000ではなくてMVの話になっちゃうけど、MVでブラウザゲーを作った場合、そのブラウザゲーのRPGはNew 3DSやSwitch(のブラウザ)でも遊べるのかな? もし遊べるなら、無理してMVTで作らなくても、MVでブラウザゲーを作って公開、という道が開ける、と思うんだが。 -- 名無しさん (2020-11-23 15 28 29) 自分はモングラだったら(ネットで配布されてたのを含めて)この世代のが好きだったな…ただ、2000を使ってるにも関わらず戦闘がサイドビューになってたりしたら凄い萎えてたな -- 名無しさん (2020-11-23 16 13 46) 名前 コメント
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今日 - 合計 - RPGツクール3の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時39分52秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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RPGツクール2 概要 RPGを自作するためのツール。 サテラビューで配信された追加データにより、新しいサンプルゲームや素材が利用できるようになる。 配信データ JEWEL OF LIVE 3 アルフとはかせのだいぼぉけん オーガニックストーン予告編 オーガニックストーン本編 龍馬でゆく! 『龍馬でゆく!』 概要 『爆笑問題の放課後の王様』にて、太田光によるシナリオで制作されたRPGツクール2のゲームデータ。 (番組表やかべ新聞の内容、及び[タイトルの設定]データの内容から、『爆笑問題のシリコン町内会』の可能性も) 「オープニング」・「前編」(また、上記2つを合わせた「前編完全版」も存在する。)・ 「後編」・「完結編」の4部構成であり、 それぞれ、 1M「リョウマテ゛ユク・オーフ°ニンク゛」(※?) (*a) 2M「リョウマテ゛ユク・ク゛ラフィック」(※?.2.3.4) 1M「リョウマテ゛ユク・サウント゛1」(※2) 1M「リョウマテ゛ユク・セ゛ンヘ°ン」(※2) 1M「リョウマテ゛ユク・サウント゛2」(※3) 1M「リョウマテ゛ユク・コウヘン」(※3) 1M「リョウマテ゛ユク・サウント゛3」(※4) 1M「リョウマテ゛ユク・カンケツヘン」(※4) (*a)こちらのみデータ名の表記方法が不明ですが、他のデータの名前と、 オープニングデータ所持者のデータ表記方法からこのように推測・表記しております。 合ってる、間違ってる等の情報をお待ちしております。 の計8つのデータで構成され、その全てを受信する事により1つのRPGとなり、 8Mを全て使い切った"ゲームカセット"として完成するものであった。 しかし、グラフィックが2Mあるため合計で"9M"となってしまい、 8Mメモリーパックを最低2つ持っていないと全てを保存する事は出来なかった。 それを察してか、「前編」の最初に「オープニング」を組み込んだ、 「前編完全版」が「前編の改良版」として放送された。 また、この完全版は、敵周りのバランス調整もされているという。 そのため、「オープニングデータ」の存在価値は消滅し、 さらに容量不足で完結編がDLできなくなるという弊害まで生み出す事になる為、 データを消した者が殆どであると推測される。 また、グラフィックデータとサウンドデータの組み合わせさえ正しければ、 最大4つのメモリーパックにバラバラに入れる事ももちろん可能であった。 (組み合わせについては※印の組み合わせを参照。 但し、オープニングデータについてはまだ情報がないので、 分かる方は追加してくださるとありがたいです。) 関連動画 http //www.nicovideo.jp/watch/sm9796989 個人所有のデータで序盤のプレイ動画をテスト投稿しました。 小ネタ 2M「リョウマテ゛ユク・ク゛ラフィック」 については、自作のRPGでも使用する事が出来る為、 オリジナルRPGでも龍馬や沖田達を登場させる事が可能であった。 ●前編(完全版)エディットモード内「タイトルの設定」内データ ---------- ゲームタイトル 『りょうまでゆく!』 ぜんぺん シナリオデザイン おおた ひかり マップデザイン シリコン町ないかい スペシャルサンクス みつあきとゆかいななかまたち ---------- ●後編エディットモード内「タイトルの設定」内データ ---------- ゲームタイトル 『りょうまでゆく!』 こうへん シナリオデザイン おおた ひかり マップデザイン シリコン町ないかい スペシャルサンクス みつあきとゆかいななかまたち ---------- ●完結編エディットモード内「タイトルの設定」内データ ---------- ゲームタイトル 『りょうまでゆく!』 かんけつへん シナリオデザイン おおた ひかり マップデザイン シリコン町ないかい スペシャルサンクス みつあきとゆかいななかまたち ----------